琥珀の眼の兎

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  • サイズ B6判/ページ数 384p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784152092526
  • NDC分類 936
  • Cコード C0098

出版社内容情報

文明開化の横浜からヨーロッパに輸出された二百あまりの根付は、数奇な旅路を経て日本へと帰ってきたが……傑作歴史ノンフィクション

内容説明

陶芸家のエドマンドは東京の大叔父の部屋で出会った264の美しい根付に魅了された。やがて根付を相続した彼は、その来歴を調べはじめる。根付を最初に手に入れたのは、彼の曾祖叔父だった。19世紀後半に日本から輸出された根付はマルセイユに上陸して、美術蒐集が趣味の曾祖叔父の手に渡った。根付たちは華やかなりし頃のパリでプルーストやルノワールに愛でられ、その後、ウィーンの大富豪の親類の手に。だが、ナチスの魔の手が一族と根付に忍びよってくる―。根付の壮大な旅路を追いながら、エドマンドは一族の哀しい歴史を知る。全英を絶賛の渦に巻き込んだ傑作ノンフィクション。「エコノミスト」紙、「サンデー・タイムズ」紙コスタ賞ブック・オブ・ザ・イヤーに選出、王立文学協会オンダーチェ賞受賞。

目次

第1部 パリ―一八七一‐一八九九(ウエストエンド;リ・ド・パラド ほか)
第2部 ウィーン―一八九九‐一九三八(ポチョムキンの町;ツィオンシュトラーセ ほか)
第3部 ウィーン、ケヴェチェシュ、タンブリッジウェルズ、ウィーン―一九三八‐一九四七(「大行進に理想的な場」;「二度とはない好機」 ほか)
第4部 東京―一九四七‐二〇〇一(タケノコ;コダクローム ほか)
結び 東京、オデッサ、ロンドン―二〇〇一‐二〇〇九(ジロー;アストロラーベ、平板、地球儀 ほか)

著者等紹介

ヴァール,エドマンド・ドゥ[ヴァール,エドマンドドゥ][Waal,Edmund de]
陶芸家。大英帝国勲章受章。ウェストミンスター大学教授。1964年、英国ノッティンガム生まれ。五歳より陶芸をはじめ、バーナード・リーチの弟子の工房で学ぶ。ケンブリッジ大学トリニティ・ホール・コレッジで英文学の学位を優等で取得後、陶芸家としての道を歩み始める。1991年には大和英日基金を得て来日して、陶芸と日本語を学ぶ。1993年に帰国後はロンドンに拠点を構え、アングロ・オリエンタルスタイルの作品を数々発表

佐々田雅子[ササダマサコ]
立教大学文学部英米文学科卒、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

星落秋風五丈原

26
「わたしには、今は失われた一世紀前の富や栄華を懐古する資格はない。それに、わたしははかないものには興味がない。わたしは指の間で弄んでいるこの木の物体―堅牢で巧緻な日本製の物―とその行方の間にどんな関係があったかを知りたいのだ。」そうは言っても大叔父から譲られた264の根付の来歴を追ってパリ、ウィーン、東京を巡った旅は、すなわち、富や栄華を謳歌した一族の、そして、根付の代々の持ち主の儚い歴史を辿る旅にもなっている。奇跡的に根付が全て持ち主の手に渡った事実も、その経緯も「小説より奇」。 2015/06/13

はやしま

25
ある一族の壮大な流転を描いた作品であり19世紀後半〜20世紀前半の欧州史・文化史とも取れる作品。一時はロスチャイルドと並び称され、ルノアールの絵やプルーストの小説にその姿を残し、かつて暮らした屋敷が今もパリやウィーンの一等地に残るエフルッシ一族。しかしナチスの台頭によりその栄華も財産も奪われていく。一族の苦難の歴史の陰で、まるでアンネの日記のような運命を経て日本にたどり着いた根付の運命の数奇さにまさに事実は小説よりも奇なりと震えた。WWII時のウィーンのユダヤ人の苦難を知ることができたのも収穫だった。2017/01/10

himehikage

18
陶芸家として有名な著者が、大叔父から日本の根付コレクションを遺産として受け取ったところから始まる、根付が旅してきた道をたどるノンフィクション。語られるのはユダヤの大富豪一族の興隆と没落だ。オデッサにて19世紀に穀物輸出で財をなし、ロスチャイルドに倣うように欧州各地に進出。まずは根付を入手した祖先が、ジャポニズム吹き荒れるパリで美術愛好家としてその中心にいた有名な人物であったことに驚く。しかし、やがて一族の本拠地ウィーンにてナチスのオーストリア併合により富のほとんどを奪取される。なぜ根付は無事だったのか…。2020/02/08

かんやん

16
ロスチャイルドとも並び称されるようなユダヤの大富豪エフルッシ家(ヨーゼフ・ロートの小説にも登場する)。その末裔である陶芸家の著者が相続した根付の来歴を辿る。ジャポニズムに沸き返るベルエポックのパリからウィーンを経て、敗戦後の東京へ。最初の所有者は印象派のパトロンであり、プルーストの「失われた時」のスワンのモデルでもある。夢のような豪奢。しかし、ドレフュス事件、第1次世界大戦、ナチスドイツによるオーストリア併合と、次々と寄せる歴史の荒波に呑まれてゆく。憎まれ、略奪され、追放され、殺され・・・2016/10/01

umeko

12
西洋と東洋の異なる美の対比は、歴史に翻弄されてもなおきらめきを失いません。西洋の富豪の文化は豪奢で、小さな根付たちはとても地味な存在に感じます。しかしその根付たちの繊細で小さな世界に、富豪一族の歴史までもが飲み込まれ、宇宙のような存在に感じました。とても面白く、興味深く読みました。 2012/01/15

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