内容説明
病には数あれど、かぜほど厄介なものはない。これだけ長く研究されていながら、ワクチンひとつないなんて…練達のサイエンスライターが、かぜとは何なのか、かかったらどうしたらいいのか、多数の研究者に最新の知見を取材し、山とある俗信や市販薬の効果のほどを見定めつつ、自らの身を挺する罹患実験に参加までして、かぜを観察。あくまで科学の視点に立ちながら、読者の興味をそらさない絶妙の読みやすさをもって綴る、「かぜの生態学」。
目次
序 風邪の赤裸々な真実
第1章 風邪をもとめて
第2章 風邪はどれほどうつりやすいか
第3章 黴菌
第4章 大荒れ
第5章 土壌
第6章 殺人風邪
第7章 風邪を殺すには
第8章 ひかぬが勝ち
第9章 風邪を擁護する
付録 風邪の慰みに
著者等紹介
アッカーマン,ジェニファー[アッカーマン,ジェニファー][Ackerman,Jennifer]
「ナショナル・ジオグラフィック」「ニューヨーク・タイムズ」などに寄稿するサイエンスライター
鍛原多惠子[カジハラタエコ]
翻訳家。米国フロリダ州ニューカレッジ卒業(哲学・人類学専攻)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ehirano1
79
結論:かぜひいいたらチキンスープのんでしっかり寝ろ!2020/12/27
ばっか殿すん
23
人は生涯で200回風邪をひくんだとか。人類皆お大事に。特にココの読書家の皆さんが健康体で本を読めますように。2015/01/21
くさてる
17
以前読んで面白かったので、この時期だからこそ再読してみました。風邪に関する研究や薬の歴史から一般的に信じられている迷信の検証まで、読みやすく面白い。風邪にかからない方法は「世俗を離れて隠遁者になるしかない」。それが無理なら、手を洗い、顔を触らないこと。病気なら家にいよう。抗生物質は効かない。風邪をひいた人や子どもとの接触をさけること。そんな基本的なことがやはり大事なのだなと思いました。2020/03/04
sawa
7
★★★☆☆ 風邪予防に手洗い、十分な睡眠は効果的だが、ビタミンC摂取や暖かくする事には何の意味もないそう。寒さが風邪の原因にはならないとは驚いた。何よりもプラシーボ効果の重要性には驚いた。「寒いから風邪ひきそう」と思っていたから、ひいていたのだろうか。科学的な根拠のない民間療法も、効果が薄く副作用も懸念される市販の総合感冒薬も、「効く!」と思いこめば、よく効くのかもしれない。(図)2013/09/11
ありんこ
5
手を洗うことが効果的なんですね。冬になるとインフルエンザにかかるのではと人ごみを避けたり、子どもたちのクラスで休んでいる子が出てくるとドキドキしたり。大人はゆっくり休むということがなかなかできないし、永遠の課題ですね。でも風邪についての知識が満載でとても参考になりました。2013/06/28