破壊する創造者―ウイルスがヒトを進化させた

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  • サイズ B6判/ページ数 448p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784152091901
  • NDC分類 491.77
  • Cコード C0045

出版社内容情報

鳥インフルエンザ、口蹄疫、天然痘、エイズなど、私たちの生活を脅かす恐ろしい感染症を引き起こす病原体・ウイルス。やっかいな寄生者のはずのこの微粒子が、ヒトをはじめとする宿主生物の進化にきわめて重要な役割を果たしていることが、近年の研究から明らかになりつつある。
 進化生物学者にして医師でもある著者が、ヒトをはじめとする動物、植物、昆虫、細菌にいたる多種多様な生物とウイルスとのダイナミックな相互作用を世界各地で調査。がんや精神疾患の遺伝子治療など、医療分野で進む応用研究にも詳しく言及する。多くのノーベル賞受賞者、大野乾や小野雅夫ら日本人研究者も多数登場。ウイルス研究の最前線から見えてきた、ダーウィンも知りえなかったまったく新しい進化のすがたとは? あなたの生命観を一変させる、未知の探究の旅へようこそ。


■目次
用語解説
はじめに──変化の風
第一章 ウイルスは敵か味方か
第二章 ダーウィンと進化の総合説
第三章 遺伝子のクモの巣
第四章 AIDSは敵か味方か
第五章 ヒトゲノムのパラドックス
第六章 ウイルスが私たちを人間にした
第七章 医学への応用
第八章 自己免疫疾患
第九章 癌
第十章 新しい進化論
第十一章 セックスと進化の木
第十二章 人間は多倍体か
第十三章 遺伝子を操る魔神
第十四章 新しい手がかり
第十五章 旅の終わりに
訳者あとがき
参考文献

内容説明

鳥インフルエンザやエイズはやがて無害になる?ヒトゲノムはウイルスがつくった?ウイルス学のがん治療への応用とは?ミクロの微粒子が現代ダーウィニズムを書き換える。生命観を一変させる衝撃の書。

目次

ウイルスは敵か味方か
ダーウィンと進化の総合説
遺伝子のクモの巣
AIDSは敵か味方か
ヒトゲノムのパラドックス
ウイルスが私たちを人間にした
医学への応用
自己免疫疾患

新しい進化論〔ほか〕

著者等紹介

ライアン,フランク[ライアン,フランク][Ryan,Frank]
英国の進化生物学者、医師。シェフィールド大学で医学を修める。同大動植物学科名誉研究員。英国王立医師会、同医学協会、ロンドン・リンネ協会の会員。著書に、NYタイムズのノンフィクション・ブック・オブ・ザ・イヤーに選ばれたTuberculosis(The Forgotten Plague)(1992)など

夏目大[ナツメダイ]
翻訳家、ライター。翻訳学校フェロー・アカデミー講師。フォード&ウェッブ『Mind Hacks』、メズリック『facebook』など多数。著書に『3時間でわかるNGN(次世代ネットワーク)のすべて』など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Willie the Wildcat

33
人間の構成要素と祖。自然界の不思議と脅威。Virusはその象徴という印象。異種交配が全てではないが、進化・変異は当然。我々人間も異種交配の結果なのか・・・、否定もできないなぁ。「病原体」との共生、いや病原体に生かされている?!故に、バランスが崩れるのが病気という身体からのメッセージ!改めて生命というものの複雑さを実感。一方、興味深いのが、「天然の遺伝子工学」。自然の無限&未知の力を感じる。今後も、ヒトゲノム解明など気長に、楽しみに待とう。(笑)2014/12/12

壱萬参仟縁

25
2009年初出。 重要なことは、現代の進化学が非常に 実用的な学問になっているということ(25頁)。 ヒトゲノムの構成は、不明が52.5%(131頁)。 ヒトゲノムの大きな部分を内在性レトロウイルスが 占めている逆説がどうして起きるか。 謎解きの鍵が、 このウイルスと宿主の相関にある(147頁)。 創造性は、エピジェネティクスに進化を 推進する創造力があることを強調するため(279頁)。 2014/05/07

りょうみや

17
大事なことが書いてありそうな内容なので、何回か挑戦しているが、冗長で生物の専門用語が多く、その度に飛ばし読みしかできていない。人間をはじめとした生物の進化にウイルスとの共生が関わっているのではという説を始めとして、突然変異以外の遺伝子の変化要因を考察している。その主張はおもしろく、魅力的である。2019/03/26

魚京童!

17
チャンスは準備のできた心を好む。2014/06/14

cape

16
自然選択と突然変異により進化した生物。ウィルスが共生により、進化に深く関わっているらしい。宿主と共生するウィルスは、同時に重大な疾病に関与する。ダーウィンの進化論から最新の遺伝子科学まで、広く消化しながら提示される著者の考えは理解しやすい。生き物の進化とウィルスの関係。非常に興味深い。単純におもしろかった。進化の秘密が解明され、ウィルスとの共存で癌などが治る時代が来ることを期待したい。2018/03/10

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