不可能、不確定、不完全―「できない」を証明する数学の力

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  • サイズ B6判
  • 商品コード 9784152091871
  • NDC分類 410.9
  • Cコード C0041

内容説明

数理科学の真の底力は、ネガティブな証明で新たな地平を開き、ポジティブな成果をもたらすことにある。三大「できない証明」を柱に数学のしたたかさを明かすユニークな解説書。

目次

修理に出した車はなぜ約束の日にあがってこないのか?
第1部 宇宙の記述(万物の尺度;現実との整合性;すべてのもの、大なるも、小なるも)
第2部 不完全な道具箱(不可能な作図;数学のホープ・ダイヤモンド;その二つ、決して見えず;論理にさえ限界がある;空間と時間―これで全部?)
第3部 情報―ゴルディロックスのジレンマ(マーフィーの法則;秩序なき宇宙;宇宙の原材料)
第4部 到達できないユートピア(基盤の亀裂;密談の部屋;鏡のなかにおぼろに)

著者等紹介

スタイン,ジェイムズ・D.[スタイン,ジェイムズD.][Stein,James D.]
カリフォルニア州立大学ロングビーチ校の数学教授を長年務める

熊谷玲美[クマガイレミ]
翻訳家・ライター。1975年生。東京大学大学院理学系研究科地球惑星科学専攻修士課程修了

田沢恭子[タザワキョウコ]
翻訳家。1970年生。お茶の水女子大学大学院人文科学研究科英文学専攻修士課程修了

松井信彦[マツイノブヒコ]
翻訳家。1962年生。慶應義塾大学大学院理工学研究科電気工学専攻前期博士課程(修士課程)修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

林 一歩

16
数学は面白い。もしかしたら、今一番興味のある世界かもしれない。2014/07/25

kthyk

13
20世紀の始まりのアインシュタインの相対性理論、その成果は我々一般市民にとってどんな御利益があっただろうか?と筆者は問い、「たいしてない」と突っぱねる。電子や光子の物理現象の研究からもたらされたインパクトに比べると見劣りするのだ。量子コンピュータへの応用はまだまだこれからだが、しかし、量子力学はほかの物理学のどの分野よりも深く、我々の日常生活に関わっている。半導体、DVD、レーザー、デジカメ、スマホはその理論の成果無しには存在しない。この書はその解説だが、その表題通り、なんとも不可解な世界と言って良い。 2024/01/17

UK

3
じっくり時間をかけて読んだ。ゲーテルの不完全定理はプログラマなら知っているべき。P=NPの議論は今の仕事そのもの。P=NPになってしまったらどうしようどうしよう。「数学ガール」読者は読んで楽しいと思う。2012/01/12

MrO

3
解けないことの証明って、数学における華だと思う。さらに、解けるか解けないかの判定ができないことの証明となると人知を超えている感じがするが、決して、哲学的に深読みする必要はないと思う。知的に興奮する一冊です。2011/05/15

mohu

3
三大「できない」証明を軸にして、それに関わる数学や物理の問題などを分かりやすく解説している本です。アローの不可能性定理をどのように解説しているかが気になって読み始め、その辺りはややあっさりとしたものだったんですが、それでも数学や物理の部分は興味深く面白く読みました。2011/03/27

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