出版社内容情報
虚飾の街ハリウッドにうごめく人間たちの欲望と愛憎。チャンドラーの新たな魅力を引き出す村上春樹の新訳。
内容説明
「あなたはとことん見下げ果てた人間です」私は二十ドルぶんの通貨を、デスクの向こう側に少し押し出した。「君は二十ドルぶん、彼のことを案じていた。しかし何を案じているのか、もうひとつよくわからない」行方不明の兄オリンを探してほしい―私立探偵フィリップ・マーロウの事務所を訪れたオーファメイと名乗る若い娘は、20ドルを握りしめてこう言った。いわくありげな態度に惹かれて依頼を引き受けることとなったマーロウ。しかし、調査を開始した彼の行く先々で、アイスピックでひと刺しされた死体が!謎が謎を呼ぶ殺人事件は、やがてマーロウを欲望渦巻くハリウッドの裏通りへと誘う…。村上春樹が「愛おしい」作品と呼び、翻訳を熱望した『かわいい女』、ついに半世紀ぶりの新訳なる。
著者等紹介
チャンドラー,レイモンド[チャンドラー,レイモンド][Chandler,Raymond]
1888年シカゴ生まれ。7歳のころ両親が離婚し、母についてイギリスへと渡る。名門ダリッチ・カレッジに通うも卒業することなく中退。1912年アメリカへ戻り、いくつかの職業を経たのち、1933年にパルプ雑誌“ブラック・マスク”に寄稿した短篇「ゆすり屋は撃たない」で作家デビューを飾る。1953年に発表した『ロング・グッドバイ』でアメリカ探偵作家クラブ(MWA)賞の最優秀長篇賞を受賞した。1959年没。享年70(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
metoo
yumiha
kayak-gohan
なにょう
Saint Gabriel