Hayakawa novels
勇気の季節

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  • サイズ B6判/ページ数 269p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784152091154
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

内容説明

15歳のテリーは母親と二人暮らし。同い年のガールフレンド、アビーとの仲は良好なものの、なかなか大人の関係に進展しないのが悩ましい。テリーがアビー以外で目下夢中なのは、黒人トレーナー、ジョージに教わるボクシングだ。まだ始めたばかりだけれど、ジョージのように強くなることを夢見てトレーニングに励んでいる。そんなある日、テリーと同じハイスクールに通うジェイソンという少年が浜辺で死体となって見つかった。学校はそれをステロイドの乱用からくる自殺だと説明した。だが、おとなしくてスポーツもしないジェイソンがそんなものを使っていたとは信じられない。テリーとアビー、そして仲間たちは学校と町にはびこる陰謀を探りはじめた…スペンサー・シリーズの巨匠が少年のまなざしを通じて熱く温かく描く、愛と友情、そして勇気の物語。

著者等紹介

パーカー,ロバート・B.[パーカー,ロバートB.][Parker,Robert B.]
1932年生まれ。ボストン大学でハードボイルド作品に関する論文により博士号を取得。1973年、私立探偵スペンサーが初登場する『ゴッドウルフの行方』で作家デビュー。1976年の『約束の地』でアメリカ探偵作家クラブ賞最優秀長篇賞を受賞し、2002年には同賞の巨匠賞を受賞した。代表作であるスペンサー・シリーズの他、警察署長ジェッシイ・ストーン・シリーズ、女性探偵サニー・ランドル・シリーズ、ウェスタン小説やヤングアダルト向けの単発作品など、精力的に作品を発表し続けた。2010年没

光野多惠子[ミツノタエコ]
津田塾大学英文科卒。英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Kircheis

271
★★★☆☆ 『われらがアウルズ』と似たテイストの青春ミステリ。 主人公テリーはボクシングを始めたばかりの高校生。ガールフレンドのアビーと共に同級生の死の謎を解明する。犯人は序盤から明らかであり、その圧倒的な憎たらしさが最後のカタルシスに繋がった。 ボクシングの練習シーンは真に迫っており、つい読者もトレーニングしたくなるレベル。2022/12/05

Hideto-S@仮想書店 月舟書房

58
2010年3月初版。この年の1月18日、自宅で執筆中に心臓麻痺で逝去した作家の追悼出版として刊行された青春小説。15歳の少年テリーがボクシングを通じて成長する姿を暖かい眼差しで描いています。作者が愛したボクシングの描写は、息づかいが伝わってくるほどリアル。友人の不審死の真相をガールフレンドのアビーと探るうちに、学校と町にはびこる陰謀の存在に気づいたテリー。自らの若さや弱さを自覚しつつも〈守るべきものを守る〉ための闘いに身を投じます。70歳を過ぎ、少年の心をこれほど瑞々しく描く作者の感性には驚かされます。2014/11/03

ぽてち

29
あのロバート・B・パーカーが書いたヤングアダルトものということで手に取った。主人公は15歳の少年・テリーで、3年前に父を事故で亡くしている。父の葬儀の時、弔問に来てくれた同学年のジェイソンが遺体で発見され、自殺と断定される。しかしテリーは不審を抱き調査を始めるが……。まあ、YAということでプロットも単純だしできることも限られるが、“ヤング・スペンサー”とも言うべきテリーがとても魅力的だった。ぼくはスペンサー・シリーズは途中放棄してしまったけれど。……もうすぐパーカーの12回目の命日だ。2022/01/11

ぱせり

9
主人公たちのハイスクールデイズには、きゅんと胸にくるようななつかしさがあった。ジョージ、アビー、そしてジェイソン、それぞれと主人公テリーとの関係がどれも心に染みます。・・・痛快で爽快な物語ですが、泣きたいようなせつない思いも同時に味わっていました。2010/04/01

tom

8
78歳で死んでしまったパーカーの最後の作品らしい。とっても新鮮な印象。年寄りの小説とはとても思えない。とても楽しそうに書いていることに驚き。ディックフランシスは,老年になって,ずいぶん間延びした小説を書くようになったのに,この本には,呆けた雰囲気が全くないのも驚き。ほとんど初めて読んだパーカーというのが恥ずかしい気持ちも。さかのぼって,読んでみます。けっこうな佳作。2010/03/28

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