内容説明
モンタナに住む十二歳の天才地図製作者、T・S・スピヴェット君のもとに、スミソニアン博物館から一本の電話が入った。それは、科学振興に尽力した人物に与えられる由緒あるベアード賞受賞と授賞式への招待の知らせだった。過去にスミソニアンにイラストが採用された経緯はあるものの、少年はこの賞に応募した覚えはない。これは質の悪いいたずら?そもそもこの賞は大人に与えられるものでは?スピヴェット君は混乱し、一旦は受賞を辞退してしまう。だがやがて、彼は自分の研究に無関心な両親のもとを離れ、世界一の博物館で好きな研究に専念することを決意する。彼は放浪者のごとく貨物列車に飛び乗り、ひとり東部を目指す。それは、現実を超越した奇妙な旅のはじまりだった。アメリカ大陸横断の大冒険を通じて、自らの家族のルーツと向き合う天才少年の成長と葛藤を、イラスト、図表満載で描き上げる、期待の新鋭による傑作長篇。
著者等紹介
ラーセン,ライフ[ラーセン,ライフ][Larsen,Reif]
1980年生まれ。作家。ブルックリン在住。ブラウン大学で教育学を学んだ後、コロンビア大学大学院クリエイティブ・ライティング修士課程を修了した。ドキュメンタリー映画製作者としても活躍しており、アメリカ、イギリス、サハラ砂漠周辺の芸術を専攻する学生たちの記録を発表している。『T・S・スピヴェット君傑作集』で出版デビュー
佐々田雅子[ササダマサコ]
立教大学文学部英米文学科卒、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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