内容説明
サイエンスはアナタを変える!インフルエンザ予防の誤認識、日本国憲法の過激な運用法、記憶読み取り装置の可能性など、確かな科学知識と特異な視点から、これまでの思い込みをあっさりくつがえす、知的冒険に満ちた科学エッセイ集。
目次
第1章 カラダを変えるサイエンス(ブラジルから来た少年はクローン羊ドリーの夢を見るか;優生思想のまぼろし ほか)
第2章 ココロを変えるサイエンス(風の谷のナウシカ 人間を疎外しない選択;現代の写し絵 新世紀エヴァンゲリオン ほか)
第3章 セカイを変えるサイエンス(認知の歪み思考の癖;論理より心理が好きな脳 ほか)
第4章 ミライを変えるサイエンス(深海は謎に満ちている…月なみ?いやいや;アポロ一個一〇円の時代 ほか)
著者等紹介
鹿野司[シカノツカサ]
1959年名古屋生れ。科学ライター。科学、コンピュータ、SF誌を中心に、コラム、インタビュウ記事を執筆。映画『ガメラ2』の科学考証なども手掛ける。現在、SFマガジン、NECのビジネス情報サイトWisdomなどにコラムを連載中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
夜長月🌙@5/19文学フリマQ38
54
サイエンスというタイトルになっていますが医学や宗教、法律、宇宙、環境問題まで難しい所を実にわかりやすく説明してくれます。博学な鹿野司さんに直接会って話してみたいと思わせます。ニュース解説の池上彰さんのようです。ナチスの優生思想やマクロファージのHLA抗原、日本国憲法、家畜の心理にCAPTCHA(インターネットでぐんにょりした文字を入力させられる仕組み)まで実にたくさんのことに理解が進みました。 2017/10/20
absinthe
52
話題それぞれは面白いけど、ちょっと雑然としてしまった。それぞれもう少しテーマ掘り下げてほしかった。お勧めの読み方は、お茶でも飲みながらちょっとずつかじる。一気読みにはあまり向いていないかな・・・2018/04/17
♪みどりpiyopiyo♪
35
SFやアニメにも詳しい仲良しのお兄さんが、科学の最先端の研究者に直接話を聞いてきたりした内容を、親しみやすく分かりやすく聞かせてくれる様な、そんな本です。面白かった~。目次を見るだけでもわくわくするよ☆ ■もうじき続編が出るんだって! たのしみ ( ' ᵕ ' ) (2010年)
MURAMASA
24
SFマガジンに連載されていたものがまとめられたという、科学エッセイ集。文体は軽いながらも、書いてる内容はしっかりとした科学的な知識に基づいているよう(根っからの文系な私にはその辺の判定はできかねます…)で、なかなか読み応えがあります。ていうか全く科学的な素養がないとよく分かんないかもですが、ちょっと興味のある私程度でも楽しく読めたので、その辺りは筆者の「難しいことをかみ砕いて伝えるスキル」がきっと高いのでしょうね。先端科学からアニメまでごっちゃに語るスタンスが、楽しかったです。2010/06/20
へくとぱすかる
18
『オールザットウルトラ科学』もそうだけど、科学の先端を紹介しながらも、社会的・哲学的な視点が見事なんですね。ここに引用したいフレーズが満載、と言って過言ではありません。考察の深さとあいまって、科学哲学としてきわめてレベルが高い本。とり・みきさんのイラストが似合う、けっして肩のこらない文体もイイ!2013/10/09