内容説明
だれもがファッションに夢中だった1970年代はじめ、気ままな若い旅行者だった僕らは、ロンドンの百貨店で売られていた一頭の子ライオンに心を奪われる。ライオンを買い取ってクリスチャンと名付け、おしゃれな街区のアンティーク家具店に間借りし、僕らの楽しい共同生活は始まった。クリスチャンは気立ても頭も良く、毎日新しいことを覚え、遊ぶことが大好きだった。街の人気者になり、テレビに出たり、有名人が会いに来たり、夢のような日々。でも、そんなときも僕らは、いつかは彼と別れなければならないことを知っていた―。現地で野生生活に慣れる訓練を積み、クリスチャンはアフリカの荒野に帰っていった。自然は過酷だが、そこが彼の居場所なのだ。一年後、僕らは群れのボスになっているというクリスチャンに会いに行くことになった。名前を呼ぶと、倍にも大きくなったクリスチャンが岩陰から現れ、走り寄り、そして抱きついてきた!もちろん、彼は僕らを覚えていたのだ。2008年、この再会の場面は、40年近い歳月を経て、YouTubeを通じて世界中に知れわたり、何百万人もの人々を感動させることになった。それは予想外で驚くべきことだが、僕らの友情が永遠だってことは、ずっとわかっていたことなんだ。
目次
値札のついたライオン
ソフィストキャット
百獣の王の威厳
恥ずかしがり屋のジャングルキング
提案
ワールズエンドのライオン
リースヒルでの生活
クリスチャンの両親
ケニアへの移送
ライオンとしての自覚〔ほか〕
著者等紹介
バーク,アンソニー[バーク,アンソニー][Bourke,Anthony]
1946年シドニー生まれ。現在はオーストラリアでもトップクラスの美術キュレーターとして活躍。とくに、アボリジニ・アートとコロニアル・アートの専門家として、多くの実績がある。シドニー在住
レンダル,ジョン[レンダル,ジョン][Rendall,John]
移住六世代目のオーストラリア人。現在でも、ジョージ・アダムソン野生保護基金と王立地質学協会にたずさわり、アフリカの自然保護活動とその広報活動に貢献し、ロンドンとシドニーを行き来する生活を送っている。三人の子供たちもまた、自然と野生動物の保護に情熱を注いでいる
西竹徹[ニシタケトオル]
山口県出身。同志社大学経済学部卒業。英字新聞の編集などを経て、現在は翻訳業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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