ブラッド・メリディアン

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ブラッド・メリディアン

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  • サイズ B6判/ページ数 432p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784152090935
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

内容説明

少年は、十四歳で家出し、物乞いや盗みで生計を立て各地を放浪していた。時はアメリカの開拓時代。あらゆる人種と言語が入り乱れ、荒野は暴力と野蛮と堕落に支配されていた。行くあてのない旅の末、少年は、以前より見知っていた「判事」と呼ばれる二メートル超の巨漢の誘いで、グラントン大尉率いるインディアン討伐隊に加わった。哲学、科学、外国語に精通する一方で、何の躊躇もなく罪なき人々を殺していくこの奇怪な判事との再会により、少年の運命は残酷の極みに呑み込まれるのだった―。『ニューヨーク・タイムズ』紙上で、著名作家の投票によるベスト・アメリカン・ノヴェルズ(2006‐1981)に選出。少年と不法戦士たちの旅路を冷徹な筆致で綴る、巨匠の代表作。

著者等紹介

マッカーシー,コーマック[マッカーシー,コーマック][McCarthy,Cormac]
小説家。1933年、ロードアイランド生まれ。現代アメリカ文学の巨匠。大学を中退すると、1953年に空軍に入隊し四年間の従軍を経験。その後作家に転じ着々と評価を高め、“国境三部作”の第一作となる第六長篇『すべての美しい馬』(1992)(ハヤカワepi文庫)で全米図書賞、全米批評家協会賞をダブル受賞。第九長篇『血と暴力の国』(2005)は、2007年度アカデミー賞最優秀作品賞を受賞した映画『ノーカントリー』の原作となった

黒原敏行[クロハラトシユキ]
1957年生、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

434
小学校の低学年だった頃、私はアパッチ族をはじめとしたインディアン(*注)は開拓民の集落やそれを守る騎兵隊を襲撃し、戦利品として頭の皮を剥ぐという話を信じていた。かつての多くの善良な(!)アメリカ人もそうだっただろう。ところが、頭の皮を剥いでいたのは実はアメリカ人の側だったのである。そればかりか、平和的なティグア族も故もなく皆殺しにしている。19世紀半ばの西部開拓時代の真相である。こうしたものを「修正主義西部劇」というそうだが、まさにそれだ。そして、期を同じくして製作された映画『ソルジャー・ブルー』を⇒2020/05/16

遥かなる想い

168
舞台はアメリカの開拓時代である。 心をなくした少年と判事トードヴァイン の旅を冷酷に描く。 アメリカ文学らしい 残虐な暴力の連鎖… 感情がないかのように、インディアンの 殺戮を繰り返す グラント将軍… アメリカの開拓史の一面を著者は 淡々と描く。 巻末の解説によると、本書は 修正主義西部劇 らしいが、ひどく不快な アメリカの裏面史だった。2019/03/26

buchipanda3

104
混沌と暴虐、そして崇高で悲壮な物語。それは象徴性に満ちた叙事詩のようで、目の前で繰り返される悪逆非道な人間性に茫然となりながらも、それが意味する本質を探し藻掻く心持ちで読み耽った。無垢な眼を持つ少年、著者に名を与えられない彼は"明白な運命"の如く西へ向かう。そこで異形な存在の判事と出会う。ただ生存のために殺める少年。敵を求め死を判定する遊戯を好むのが人間と問う判事。二人は相容れない存在だが、表裏一体にも見え、内在する暴力性の果てに懊悩するかのよう。著者は人間を在るがままに描き、その超越した姿を露わにした。2024/03/26

ケイ

93
終盤の衝撃が大きく、受けとめられず、すぐにもう一度読み始めた。誰とどこで出会い、どう別れたのかを読み込むと、kidの心の変化が身に染みる。しかし、何度読んでも私にとって圧倒的だったのは、砂漠の広さと狭さ、インディアン達の哀しい境遇である。判事たちと共に行動するデラウェアインディアン達も、判事たちに刈られるおとなしいインディアンの種族も、蛮族であるアパッチ族も、みんな白人の影響から逃れることはできない。残酷であるはずの判事と知恵遅れの少年が、暑い砂漠を寄り添って歩く姿がとても優しい残像としてある。2016/05/12

ずっきん

89
なんて美しい。そしてなんて読みづらいんだ。これはなにか?ゆっくりと読めということか。『ザ・ロード』等に比べ、押さえきれない勢いと熱があるのは1985年作だからか。そしてまんまと荒れ狂う暴力と理不尽の世界に引きずり込まれてしまう。『修正主義西部劇』とされているが、そんなもんじゃない。人間の本質とはこうだとばかりに叩きつけてくる、その比類なき容赦の無さ。首根っこを押さえつけられて『闇の奥』を見せられている感覚だった。まいったな。この読後の虚無感。少年はわたしたち読み手の具象だったのかもしれない。2022/01/10

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