幼女と煙草

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幼女と煙草

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  • サイズ B6判/ページ数 202p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784152090737
  • NDC分類 953
  • Cコード C0097

内容説明

死刑を目前に控えた囚人は、最後の一服を要求した。しかし、刑務所の所長は完全禁煙の規則を盾にそれを拒否。事態は、煙草会社、法曹界、政治家を巻き込んで、奇妙な混乱へと陥っていく…。はたして、囚人は最後の一服を許されるのか?一方、禁煙の市庁舎のトイレで煙草をくゆらせていた職員は、幼い女の子に現場を発見される。威嚇して追い払ったものの、職員には告発の手が伸びる。やがて、囚人と職員の人生は、皮肉な形で交差する―注目の作家が放つブラック・コメディ。

著者等紹介

デュトゥールトゥル,ブノワ[デュトゥールトゥル,ブノワ][Duteurtre,Beno^it]
1960年生まれ。フランスの小説家、エッセイスト。フランスの大統領ルネ・コティの曾孫にあたる。サミュエル・ベケットに才能を見出され、1985年に長篇Sommeil perduでデビューした。その後、ミラン・クンデラに絶賛された短篇集Dr^ole de tempsでアカデミー・フランセーズ賞を受賞。第十作となるLe voyage en Franceではメディシス賞に輝くなど、華々しい活躍を続けている。著書は13カ国に翻訳されている

赤星絵理[アカボシエリ]
東京都立大学人文学部卒、仏語翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

384
「サミュエル・ベケットに見出され、ミラン・クンデラが絶賛する」との帯の惹句に魅かれて購入。ベケットにもクンデラにも似ていないが、語りに漂う気配はトゥーサンを思わせる。不条理な物語なのだが、表現はあくまでも(やや誇張されてはいるものの)日常に留まる。むしろ、我々が暮らすこの日常こそが本質的に不条理を孕んでいることを寓意的に描いた物語だとも言える。終幕はやるせなくなること必定だ。全編を通して軽快なタッチで語られるのだが、人生はまさに陥穽に満ちていることをさりげなく知らされる。2019/11/03

新地学@児童書病発動中

121
時々行く図書館は「私語禁止」のような張り紙があちらこちらに貼ってある。そんな図書館が一つの国家になったような世界を描く仏の小説。この世界では特に喫煙が厳しく制限されている。また子供が異常なほど大切にされている。主人公の市の職員は、トイレで喫煙しているところを小さな女の子に発見され、とんでもない出来事に巻き込まれていく。架空の世界を描きながら、現代の社会の病んだ面を浮かび上がらせているところが面白い。後半に出てくるテロの集団が、イスラム国に似ている点に驚いた。ブラックコーヒーを3杯飲んだような味わい。2014/10/14

藤月はな(灯れ松明の火)

65
禁煙が推奨されている「優しげ」な現実に似ているからこそ、恐ろしい物語。多数の「善意」や「正義」はやがてマイノリティを押し潰す脅威となる。「善意の道は地獄への舗装された道」。死刑になるとしても「生」を賛美した囚人が釈放され、成功を掴む一方で、喫煙をばらさない様に脅した子供嫌いの役人が少女強姦魔として告発され、予測も出来なかった最期を迎えるという落差がより、一層の悍ましさを募らせます。また、「過剰な優しさは新たな弱者を産む」ということに政治経験の少ない女性閣僚が4人、政権入りした時に男性議員の憤懣を思い出す。2014/10/23

らぱん

48
煙草に救われた男に始まり、煙草で破滅した男で終わるスラップスティックな悪夢。社会的弱者とされる子供が過剰な庇護によりモンスター化した社会が生み出す新たな弱者の辿る運命が描かれる。自由、権利、人種差別、冤罪、全体主義…おまけにテロリストの人質の命の価値が視聴者参加型のバラエティ番組の手法で決まったりする。善意が強要され健康が正義とされる理不尽な世界。自由に敏感で強烈な皮肉屋でもあるフランスらしさを感じた。「ベケットに見出されクンデラが絶賛する作家」って…なるほどね。切れ味が鋭そうなので短編を読んでみたい。2019/11/17

KI

40
大人が大人をやめるとき、この世界には子供もいなくなるのかもしれない。2019/09/04

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