カフェ・コッペリア

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  • サイズ B6判/ページ数 288p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784152089748
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

人間とAIの混合スタッフが、おいしい珈琲とともに恋愛相談に乗ってくれるカフェ・コッペリア。客のひとりが恋してしまったのは果たしてAIだったのか?―理想の恋に惑う若者たちを描いた表題作、アロマペットを手に入れたOLのせつない日常「リラランラビラン」、最先端美容室のヘアケア技術が招いた意外な顛末「エクステ効果」ほか、すこし未来のささやかで切実な人間模様をつづる七篇。『永遠の森 博物館惑星』『五人姉妹』につづく最新作品集。

著者等紹介

菅浩江[スガヒロエ]
1963年京都府生まれ。高校在学中の1981年、「SF宝石」誌に短篇「ブルー・フライト」を発表して作家デビュー。数年のブランクの後、1989年の第1長篇『ゆらぎの森のシエラ』で活動再開。以来、人間の普遍的な感情をこまやかな筆致で描いたSF、幻想小説で人気を集める。とくに『永遠の森 博物館惑星』(ハヤカワ文庫JA)は、「ベストSF2000」国内篇第1位、星雲賞、日本推理作家協会賞を受賞と、ジャンルの枠を超えて高い評価を得た(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

七色一味

38
読破。表題作を含む7編のSF短編集。AIだったり、ロボットだったり──は随所に散りばめられているものの、それらはあくまで背景として、それらを扱う人同士の触れ合いだったり思いだったりを主題に描かれている作品たちです。ただ、現在でも言われれてることですが、ガジェットに依存する人々の希薄な、コミュニケーション不足な感じの関係が、作品全体を薄ら寒い感じに色付けしていて、表紙のイラストの雰囲気と妙にオーバーラップされます。気持ち的にほんわかする短編(【笑い袋】とか)もあるんですが、どうも全体のトーンが寒いです。2012/06/20

あつひめ

33
そう遠くない未来・・・私たちはその未来を目にすることができるだろうか・・・。人が作り出す科学の世界がいつの間にか人間を動かすようになるんだろうな。「リラランラビラン」・・・今でもこんな生き物が居るならほしいって人が多いかもしれない。癒し系の生き物に人間は弱いから・・・。菅さんの描く世界はいつか本当にそうなりそうな世界で・・・魅力的な半面ちょっと怖い気もする。2011/01/06

あおでん@やさどく管理人

27
表題作は初出が約20年前なのに、今のAIの学習原理が踏まえられているところに驚き。「言葉のない海」も好き。言葉にしなくても波長が合いそれだけで満たされる感覚は、「運命の相手」をも超えている結びつきかもしれない。SFというエッセンスがあるとはいえ、描かれているのは人間模様。どんな未来になろうと通じるものがある。2021/06/29

libra

15
「そばかすのフィギュア」がよかったので菅さんの別の本を読んでみたいと思い読書。「そばかすのフィギュア」と比べるとショートショートのような毒があったので、思い描いてたのとギャップでびっくり。それでも気になる作家さん。2016/04/23

朱音

15
素材として未来のモノを用いているのだが描かれているのは人の心とは、ということなのであった。こういう話だと未来というのはやはり「今とつながって」いるのだなぁと思う。少しほろ苦い読後感のある表題作のほか、「リラランラビラン」が好み。2011/04/30

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