ハヤカワSFシリーズ<br> 赤い星

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ハヤカワSFシリーズ
赤い星

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  • サイズ B6判/ページ数 298p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784152089502
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

ネット技術のみがいびつに発達した帝政ロシア支配下の江戸。ハッカーの町娘おきみは、吉原一の花魁・真理奈太夫から奇妙な依頼を受ける。現皇帝ボリスに暗殺されたはずのドミトリー皇子が秋葉原に潜伏している、その情報を収集してほしいと。公方様の落胤を自称する真理奈太夫は、ロシア皇后の座を狙っているらしいのだ。そんなある日、おきみは幕府の付け家老・シュイスキー公爵から、偽ドミトリーには関わらないよう警告を受ける。いったいロシア本土では何が起こっているのか?ペテルブルクで音楽修行中の幼馴染み・龍太郎の身を案じるおきみは、仮想空間ペテルブルクで謎の“赤い星”到来の噂を聞くのだが…異形のロシアを幻視する最新長篇。

著者等紹介

高野史緒[タカノフミオ]
1966年茨城県生まれ。お茶の水女子大学人文科学研究科修士課程修了。1995年、第6回日本ファンタジーノベル大賞最終候補作『ムジカ・マキーナ』(ハヤカワ文庫JA)で作家デビュー。以降、音楽や舞踏などの芸術をテーマに、中世・近代西欧の史実に現代の科学技術を大胆に外挿した歴史改変小説『カント・アンジェリコ』『ヴァスラフ』を発表、その集大成ともいえる連作長篇『アイオーン』(ハヤカワSFシリーズJコレクション)で高い評価を得た(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

りー

11
時間を無視したロシア史、幻のペテルブルク、江戸&ロシア・リミックス…時間も空間もごっちゃごちゃで、更にサイバーパンク。仮想現実空間が入れ子構造になっていて、どの層が現実なのか?と、考えると登場人物たちのように、頭痛がしてくる。「赤い星」とは何だったのか?結局全てが謎のまま。物語や登場人物、テーマなど、普通、小説で重視される要素は全て些末。細かく書き込まれた描写こそが主体。相変わらず読み手を選ぶ作家さん。ロシア史には全く興味が無かったけれど、面白そうだなーと思えたのは収穫。疲れた…。2020/03/20

ゆっしーな

5
帝政ロシアとその属国たる日本は首都のお江戸にて。吉原からペトログラードへと、九十九に織り成す夢からまた夢へ。どの歴史のどの時代ともつかず、それでもロシア的であり且つまた江戸情緒にも溢れるこの世界観が楽しい。ことの顛末を完全に飲み込めたとは到底言い難いけれど。おきみ、〈ヒロシゲさん〉、グレゴリー、龍太郎、各パートの物語を全部ぶち込んでごった煮にしてしまう惜しげのなさには低頭するものの、どうにもすっきりさっぱりとはいかず。雰囲気だけで満足しちゃう読書レベルの足りなさをごめんなさいしたい。2014/02/23

みぎ・妖子

4
むむむ...最強にカオスでした。章ごとにがらりと場面が変わる上に色んな固有名詞が出てきて、翻弄、混乱させられつつ、最後には繋がるのだろうと我慢して読み進めていく。もっとロシアのこと知ってたら楽しいのかなとか思ったり。多分、もう一回読んでも、あんまりよく分からないのだろうなと思う。私は....別にペテルブルクには行きたくない。2009/04/11

ろびん

3
世界観が凄くて、笑いが込み上げてきますね……。イマイチ最後までまじめに読めなかったかもしれません。2018/11/10

むつぞー

3
仮想か現実か、過去なのか未来なのか、江戸でロシアで、シベリア横断ウルトラクイズで、豪華絢爛で俗っぽくってまさに迷宮をさまよったという感じなのです。読んでいる途中で、物語における現実とか立ち位置といったものを早々に見失ったとでもいうんでしょうかね。まさに「回答などない」というべきなんでしょうか?2008/09/19

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