Hayakawa novels
運命の日〈上〉

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  • サイズ B6判/ページ数 330p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784152089489
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

出版社内容情報

第一次大戦末期の1918年。ロシア革命の影響を受けて、アメリカ国内では社会主義者、共産主義者、アナーキストなどがさかんに活動し、組合活動が活発になる一方で、テロも頻発していた。そんな折り、有能な警部を父に持つボストン市警の巡査ダニー・コグリンは、インフルエンザが猛威をふるう中、特別な任務を受ける。それは、市警の組合の母体となる組織や急進派グループに潜入して、その動きを探ることだった。だが彼は、捜査を進めるうちにしだいに、困窮にあえぐ警官たちの待遇を改善しようと考えるようになる。一方、オクラホマ州タルサでは、ホテルに勤めていた黒人の若者ルーサー・ローレンスがトラブルに巻き込まれてギャングを殺し、追われる身となっていた。ボストンにたどり着いたルーサーはコグリン家の使用人になり、ダニーと意気投合する。ある日、ダニーは爆弾テロの情報を得て、現地に急行する。だが、その犯人は意外な人物だった……。大反響を巻き起こした『ミスティック・リバー』『シャッター・アイランド』の著者が、満を持して放つ画期的大作。

内容説明

第一次大戦末期の1918年。ロシア革命の影響を受けて、アメリカ国内では社会主義者、共産主義者、アナーキストなどがさかんに活動し、組合活動が活発になる一方で、テロも頻発していた。そんな折り、有能な警部を父に持つボストン市警の巡査ダニー・コグリンは、インフルエンザが猛威をふるう中、特別な任務を受ける。それは、市警の組合の母体となる組織や急進派グループに潜入して、その動きを探ることだった。だが彼は、捜査を進めるうちにしだいに、困窮にあえぐ警官たちの待遇を改善しようと考えるようになる。一方、オクラホマ州タルサでは、ホテルに勤めていた黒人の若者ルーサー・ローレンスがトラブルに巻き込まれてギャングを殺し、追われる身となっていた。ボストンにたどり着いたルーサーはコグリン家の使用人になり、ダニーと意気投合する。ある日、ダニーは爆弾テロの情報を得て、現地に急行する。その犯人は意外な人物だった…。大反響を巻き起こした『ミスティック・リバー』『シャッター・アイランド』の著者が、満を持して放つ画期的大作。

著者等紹介

ルヘイン,デニス[ルヘイン,デニス][Lehane,Dennis]
マサチューセッツ州ドーチェスター生まれ。1994年、私立探偵パトリックとアンジーのコンビを主人公にしたシリーズ第1作『スコッチに涙を託して』で作家デビューし、シェイマス賞最優秀新人賞を受賞。2001年に発表した『ミスティック・リバー』(ハヤカワ・ミステリ文庫刊)は、アンソニー賞最優秀長篇賞を受賞

加賀山卓朗[カガヤマタクロウ]
1962年生、東京大学法学部卒、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

遥かなる想い

145
2008年このミス海外部門第三位。 舞台は第一次世界大戦後の ボストン。プロローグの ベーブ・ルースがひどく アメリカ的な雰囲気を読者に 運んでくれる。物語は警察官ダニーと 黒人の若者のルーサーを軸に進む。 共産主義の嵐、黒人問題が色濃い 時代背景で、ダニーがテッサを失い、 ルーサーがライラと別れて、ボストンで 同じ家で過ごすようになるまでが、 交互に描かれる。ロシア革命の直後、 アメリカが何に怯えていたのか。 壮大な大河小説の上巻。2014/01/12

わたなべよしお

27
 とても面白い。10年以上前に読んだ時は、ルヘインなのにクライムノベルとも違うし、純文学としてはイマイチだった。純文学を狙ったような表現も鼻についた。しかし、改めて読み返してみると、なんとも言えずに登場人物たちの人間模様が興味深い。早く下巻を読んで全体を堪能したい気持ちだ。2020/06/11

a*u*a*i*n34

14
上巻を読み終えた所ですが、うっかりネタバレ感想を見てみてしまって激しく後悔。アイルランド移民の一族で警察一家の長男であるダニーとまだ差別が公然と残る時代に翻弄されながら生きる黒人のルーシー。彼らが出会い物語が動き始めます。下巻に行きます。2021/02/27

嘉月堂

8
アメリカにも社会主義者などが活発に活動するような経済状況の時があったんですね。アメリカって昔っから豊かで、社会主義者などが嫌いなお国柄だと思っていたので認識を新たにしました。毎度、アメリカの新たな面を知ることができて大変良いです。社会主義者への凄惨な弾圧は今のところ描かれていないので、社会主義者が影響力を失ういきさつがまだよく分からないですけどね。人種差別に忙しくてそれどころじゃなかったのか?2014/06/05

橋川桂

7
まだ読み途中なんだけど、プロローグのベーブ・ルースのエピソード、これだけで独立した短編小説としても読める。汽車の故障で修理待ちの間に黒人たちの野球の試合に気付いて飛び入り、チームメイトたちも合流してきて、スポーツに人種の壁なんかないという素朴な話かと思いきや、滅茶苦茶切ない顛末で終わる。苦い。2018/02/28

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