Hayakawa novels
正当なる狂気

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  • サイズ B6判/ページ数 350p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784152088673
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

内容説明

心に深い傷をおった私立探偵C・W・シュグルーは、愛する家族に囲まれ静かな生活を送っていた。だが、親友の精神科医マックの頼みを断わり切れず、盗まれた診療記録の行方を追うことに。危険のない調査のはずだったが、シュグルーの目の前で容疑者たちが次々と惨殺されていった。しかし犯人の尻尾はまったくつかめない。妻と息子から遠く離れ、実りのない孤独な調査に奔走するシュグルーの心は、しだいにかつての狂気に取りつかれていく―雄大な西部を背景に、男の友情、魅惑的な女たち、暴力、そして裏切りにつぐ裏切りを描く、ハードボイルドの巨匠の傑作長篇。

著者等紹介

クラムリー,ジェイムズ[クラムリー,ジェイムズ][Crumley,James]
1939年テキサス州スリー・リヴァース生まれ。ジョージア工科大学を卒業後、兵役を経てテキサスA&I大学に進み、続いてアイオワ大学のライターズ・ワークショップに学んだ。69年にヴェトナム戦争を題材にした『我ひとり永遠に行進す』でデビュー。その後、酔いどれ探偵ミロを主人公にした『酔いどれの誇り』『ダンシング・ベア』『ファイナル・カントリー』、探偵シュグルーが主人公の『さらば甘き口づけ』『友よ、戦いの果てに』を発表し、現代ハードボイルドの第一人者としての地位を確立した

小鷹信光[コダカノブミツ]
1936年生、早稲田大学英文科卒、ミステリ評論家、翻訳家、作家著書『私のハードボイルド―固茹で玉子の戦後史』(日本推理作家協会賞受賞)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ふみふみ

13
「友よ戦いの果てに」以降のクラムリーに私はどうも馴染めなかったのですが本作も同様、突飛な展開と錯綜する登場人物、ディテールに最後までのめりこめず。初期の作品の特徴であった詩情などもう微塵もありません。ハードボイルド小説の魅力は登場人物の造型にあるのですが(それしかないとも言える)、本作では主人公と行動を共にするクラウディアのみ(バーで頼んだテキーラのダブルとチェイサーのコロナにニヤリとしたりして)。主人公のシュグルー以下、ドラッグ、血、暴力、喧騒、狂気を盛り込み過ぎてほぼ漫画の世界です。2024/03/25

タナー

4
大好きな作家のひとりだ。寡作なことで知られるが、本物のハードボイルドを描くことのできる作家だと思う。久しぶりだったので、彼が2008年に亡くなっていたことを、ついさっきまで知らなかった。彼の最後の作品に相応しい、この作品そのものが正に"正当なる狂気"といえるだろう。ロバート・B・パーカーが亡くなった時もかなりショックが大きかったが、好きな作家が逝ってしまうのは本当に哀しいことだと改めて思った。クラムリ―の作品も、再読してみる時期がきたのかもしれない。2016/04/09

ブル-ス

0
死なないといい女じゃなくなるのはなぜ?2014/04/22

える

0
途中でギブしてしまった…なにかとても疲れたというか読み進めるのがつらかった。目が滑るという感じ…。最後まで読めたたらおもしろかったのかもしれないな、と思うともったいなかったかな。。2012/07/21

Masayuki Toyama

0
作者の初期の作品の、ひたすらアルコールとドラッグでべろんべろんになってアメリカ中を走り回るロードノベルの雰囲気が好きだったが、シュグルーじいさん、歳をとるほどバイオレンスになってしまった。結果的にこれが作者の最終作になってしまった。合掌。2012/01/06

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