- ホーム
- > 和書
- > 文芸
- > 海外文学
- > その他ヨーロッパ文学
内容説明
イスラエルの都市テルアビブに瀟洒な家をかまえるアラブ系の医師アーミンは、最愛の妻シヘムとともに幸福な生活をおくっていた。だが、あの自爆テロがすべてを変えた。19名の犠牲者。その中にシヘムがいたのだ。呆然とするアーミンに刑事は衝撃的な言葉を吐く。「テロの首謀者はあなたの妻だ」妻は妊婦をよそおって爆弾を腹に抱え、自爆したという。なぜ彼女がそんなことを…。アーミンは真相を探るため、妻のルーツを探り、やがて想像を絶する真実に辿りつく。イスラムの夫婦の見えざる亀裂を描き出す、哀しみに満ちた愛の世界。テロが横行する極限下、イスラム社会の至高の愛と究極の絶望を描いた傑作。
著者等紹介
カドラ,ヤスミナ[カドラ,ヤスミナ][Khadra,Yasmina]
1955年生まれ。本名、ムハマド・ムルセフール。アルジェリア軍の将校時代、軍の検閲を逃れるため女性名のペンネームで執筆活動をはじめ、文学、ミステリと幅広いジャンルで次々と話題作を発表した。イスラムの声を伝える作家として、国際的に高い評価を得、作品は25カ国で翻訳されたが、2001年に自伝を発表しフランスに亡命するまでその正体は不明だった。2005年に発表した『テロル』は、イスラエルとパレスチナを舞台に、この地に存在する根深い社会問題と夫婦の哀しい愛の姿を描いた作品。「本年度の最高の一冊」と《フィガロ・マガジン》に絶賛され、フランス書店組合賞を受賞した
藤本優子[フジモトユウコ]
1964年東京生まれ、1987年パリ国立高等音楽院ピアノ科卒、翻訳家・通訳(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
どんぐり
白のヒメ
南雲吾朗
たまご
翡翠