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死体闇取引―暗躍するボディーブローカーたち

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  • サイズ B6判/ページ数 260p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784152087447
  • NDC分類 936
  • Cコード C0036

内容説明

死後まもない遺体の臓器が移植に用いられたり、医学部での実習用に献体が募られたりというのはよく聞く話だが、死体にはその他にも多くの用途がある。医療機器メーカーが医者を対象に新製品の実演販売をしてみせる、骨ペーストや骨ねじの原料になる、または軍部が地雷防護服を着せてその強度を実験する…しかし、これらのすべてが遺族の合意に基づいて行なわれているわけではない。死体の需要と供給は、不法な死体の横流しや窃盗によって均衡を保っているのだ。死体をパーツに切り分けて出荷する火葬場。遺灰は適当に集められて返却される、解剖室で余った死体を闇に流して私利を得る大学関係者、死体の出場所も確認せずに遺体を医療製品に加工する組織バンク、そして彼らをつなぐ仲介業者など、死体調達のネットワークは思いのほか身近で、複雑で、陰湿だ―。気鋭のジャーナリストが、遺体を切り売りする人々を直接取材し、驚くべき死体ビジネスの実態を明かす衝撃のルポルタージュ。

目次

第1章 はげたかが死体をついばむ荒れ野
第2章 理想的な状況
第3章 道具屋
第4章 「奥さん、あなたが死んだら、すぐわたしのものになる」
第5章 死体盗掘人たち
第6章 大学をくいものにする
第7章 ボーンマシン

著者等紹介

チェイニー,アニー[チェイニー,アニー][Cheney,Annie]
ハーパーズ・マガジン誌やマイ・ジェネレーション誌に寄稿するジャーナリスト。『死体闇取引―暗躍するボディーブローカーたち』の元になったハーパーズ誌の記事は2005年に、アメリカ・ジャーナリスト協会から優秀な特集記事に贈られる「デッドライン・クラブ賞」を受賞している。現在では雑誌の他にも、ラジオ番組などにも話題を提供している。ニューヨーク在住

中谷和男[ナカタニカズオ]
翻訳家。東京外国語大学卒業後、NHKに入局。海外特派員を20年務める。アラブ・アフリカ・ヨーロッパ総局長を最後に独立(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

手押し戦車

7
ビジネスは顧客のニーズに応えて始めて売買が成立する。仕事は最初は誰でもぎこちないが慣れてしまうと生活の一部に溶け込んで平然となる。何事も経験と成功を味わうと自覚が芽生えて感情が抜けてビジネスライクになる。死体の売買はそれぞれ肉体をバラして冷凍保存して顧客の注文が来た時に解凍して売り渡す。人間の慣れという部分は怖い所も有る。葬儀で火葬する前に売り物になる部分を取り後は火葬し遺族はどこがなくなったか気がつかない。病院、葬儀、医薬品研究、軍事など身体に関わるビジネスは死体のニーズが有る。死は陳腐化しない!2014/07/15

mimm

3
死後間もない遺体がブローカーによって横流しされ、研修に使用されたり、医療機器メーカーによる実演販売に使用されたり、パーツとして加工されたりまるで日用品のような「モノ」に変化していく。例え善意の献体であっても莫大な利益をもたらす「モノ」として、横流しされ、行き着く先は当人も家族も知らないことがたくさん。利益が大きいだけに「死体ビジネス」は耐えることなく広がっていく現状。数ヶ月前、新聞の一面で見たなぁ、と思い何となく手にした一冊です。2012/11/11

2
倫理観が麻痺してるというか麻痺させないとやってらんないのでしょうね。そして死体には需要がある。日本では遺体が盗まれる隙は無さそうですね。2012/07/21

人生意気に感ず

1
興味深い内容。死体の供給者、依頼する者、解剖する者、研究会を開く者など、一つの死体でこれほどの仕事が生じるあたり、アメリカのビジネスの幅広さには驚かされる。知り合いで、祖父が献体(大学病院)となったところ、生前も家族の反対があり、亡くなった際も、拒否しようかとの話になったとか。ただ、手厚く葬ってもらったので、本人も本望だったろうと話していた。医学の進歩にはどうしても死体が必要であるので、医学の恩恵を受けている我々としても、死者を愚弄した行為という名目だけで片付けられない側面もある。難しい問題だろう。2020/03/05

ハナ

1
怖かったけれどおもしろかった。読みながら「自分の家族の死体や自分の死体が盗まれたらどうしよう」って思ったけれど、どうも日本では死体が盗まれる隙はないらしい。2013/05/28

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