内容説明
アメリカにさきがけて日本で刊行する本書は、少年期を共に過ごしたマーティン・クインとフェリクス・パスコの二人の物語である。ある事件をきっかけに決別した彼らは、青年になってから再会する。友人同士が反目し、破滅へと導かれていくのだが、そのテーマはまさにデニス・ルヘイン的。やがて、クインがフェリクスを殺害した容疑で捕まると、ロシア・マフィアの首領であるフェリクスの父は、すみやかにクインを粛清しようと試みる。このような徹底したマフィアの掟や、街のいたるところでしのぎをけずるマフィアたちの争いは、『ゴッドファーザー』のマリオ・プーヅォを彷彿とさせる。ハードボイルド・ファンやマフィアもののファン、そして青春小説や成長小説ファンの魂を熱く感動させる、今秋、最も話題のミステリの登場である。
著者等紹介
リー，アンソニー［リー，アンソニー］［Ｌｅｅ，Ａｎｔｈｏｎｙ］
ニューヨーク生まれ。アイルランドのダブリンやスペインのサラマンカなどで教育を受ける。ウェイター、バーテンダー、用心棒、ビル管理人、デリ店員など様々な職を経た後、小説の執筆活動を始める。その後、１９９７年から１９９８年にかけて、有望な若手のクリエイターに与えられるセア創作活動奨励金を獲得。現在、ブロンクスにあるカレッジ・オブ・マウント・セイント・ヴィンセントで文学を教える。マンハッタン在住
横山啓明［ヨコヤマヒロアキ］
１９５６年生、早稲田大学第一文学部演劇学科卒、英米文学翻訳家
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