内容説明
小学校の問題児ティモシーは、いつも突飛なものになりきってしまう。特に彼が狼男になっている時は警戒が必要だ。先生のたび重なる注意も聞かず、彼は女の子に噛みつき、学校は大パニックに…思いこみの激しい少年が引き起こす珍騒動を描く表題作。少年時代の記憶に捕われ、自分は幼児性愛者なのではないかと恐れる教育書の作家が、愛娘の教育に右往左往する姿が滑稽な「グリーンの本」。失業、破産、離婚と重なり自棄になったエディは、別れた妻の祖母から宝石箱を騙し取ろうと企み、家に行った。ところが老婆のとまらない思い出話を聞かされたあげく、一泊するはめに…思うように事が運ばずあせる男に意外な結末が待ちうける「ミセス・ボックス」。家族の人間関係のほころびを繕おうと奮闘する人人の姿が、皮肉な笑いを誘う。現代アメリカを代表する作家の粒ぞろいの9篇。
著者等紹介
シェイボン,マイケル[シェイボン,マイケル][Chabon,Michael]
アメリカのワシントンDC生まれ。ピッツバーグ大学を卒業後、カリフォルニア大学のライターズ・ワークショップに学ぶ。1988年に長篇『ピッツバーグの秘密の夏』で華々しいデビューを飾り、一躍アメリカ文学界の寵児となった。1991年に短篇集『モデル・ワールド』を発表。1995年の長篇『ワンダー・ボーイズ』は好評を博し、映画化された。2001年には長篇『カヴァリエ&クレイの驚くべき冒険』でピュリッツァー賞を受賞
菊地よしみ[キクチヨシミ]
1951年生、東京大学文学部仏文科卒、英米仏文学翻訳家
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