徳間文庫<br> 北朝鮮拉致工作員

徳間文庫
北朝鮮拉致工作員

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  • サイズ 文庫判/ページ数 286p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784198912857
  • NDC分類 391.6
  • Cコード C0197

内容説明

「1988年10月、私のそばにいた丁教官が日本人女性教官の一人を指しながら、『あの髪の短い女性が私が連れてきた娘だ。北朝鮮に連れてきてからもう10年になる』と言った」。北朝鮮最高のスパイ養成所で苛酷な訓練に明け暮れた著者・安明進は、拉致されてきたという日本人たちをそこで目撃し、言葉を交わした。冷酷無比の「人間凶器」を作り出す極秘機関の奥で一体何が起きていたのか?恐怖の実態を明かす衝撃手記。

目次

プロローグ 軍事境界線を越えて
第1部 特殊工作員の運命(「存在しない人間」;北朝鮮の暗部「朝鮮労働党三号庁舎」;金賢姫先輩の残したもの ほか)
第2部 日本人はこうして拉致された(えくぼの可愛らしい日本人少女;タバコを分けてくれた日本人男性;オートバイで配達中に拉致された北海道の男性 ほか)
第3部 金正日の「野望」(麻薬製造工場と外貨稼ぎ;巨大な偽造紙幣製作所「四一四連絡所」;六つのスパイ基地 ほか)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

James Hayashi

31
98年著。特殊工作員(スパイ)として厳しい訓練を受け、少ないチャンスをものにし、93年に韓国へ亡命した著者。外交官を夢見ていたが、何度もテストを受け、バッググラウンドをチェックされ行き着いた先は特殊工作員。日本人拉致被害者の情報も持っており、当時の状況を垣間見れる。しかし著者は対韓国のスパイであり南北朝鮮の差異は詳しく習ったようだが、なぜ拉致被害者が北に協力的になったのかなど不明。被害者は洗脳されたのであろうか。日本は特殊工作がしやすい国で、最も出来の悪い工作員が担当しているという。2019/04/17

AICHAN

30
図書館本。北朝鮮で工作員としての訓練を受け韓国に亡命した男性の手記。この男性が北朝鮮で横田めぐみさんらしき女性を見たと証言したことから日本政府は拉致被害者救援に少し本気になる。それまでは政府も警察も拉致事件にあまり乗り気でなかったとのことで、呆れて読んだ。まあ、現在でも政府は乗り気なように見せて乗り気でないけどね。工作員としての教育の内容が克明に描かれている。地下には現代韓国の街並みを再現した施設があった。著者は、自由主義国の繁栄を知り、それで亡命を決断する。北朝鮮、死ね! 日本政府、猛省しろ!2019/04/30

ふじこ

14
著者は金正日政権時金正日政治軍事大学で工作員としての要請を受け脱北した人物。生々しいスパイ教育の現場が描かれている。 作中、横田めぐみさんの記述が出てくる。お母さんと泣き叫び爪が取れそうになるほど壁を引っ掻いた彼女は今頃何を思うのだろうか。 36年間植民地化(植民地、ではない!が敢えて書く)し、朝鮮民族を侮辱し続けた日本は祖国統一、朝鮮半島の赤化の為に犠牲になるのは当たり前という金日成、金正日思想を金正恩は受け継いでいるだろうし、韓国は呑気に祖国統一などと浮かれていて大丈夫なのか心配になる。2019/07/13

キコ

11
北朝鮮の地下には、完璧に韓国人になりきれるスパイを養成するための、韓国の街並みを忠実に再現した施設がある…にわかには信じられない事実。工作員になるために著者が受けた訓練はまさに人間の能力を超えた超人を造るためのものだと思った。国家を揺るがす力を持った一冊。2016/10/08

晴れ女のMoeco

9
金正日政治軍事大学卒。韓国へスパイとして侵入の際に、亡命した著者。対韓国、対日本への北朝鮮のスパイ政策など赤裸々で面白かった。 対日本工作員は、最もレベルが低い人の配属先だそうで。それだけ日本の警備が、ぬるいからだそうな。平和ボケしているんだなぁ。北朝鮮の船をレーダーで捕捉するにも限界があるという話が生々しかった。 日本人拉致の話を警察に話したら「マスコミには伝えるな」という反応だったそうで。命がけで拉致問題を証言したわりに、日本の拉致問題に関する反応がニブい・弱腰で残念だったという話もかなしい・・・2020/06/02

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