憎しみの子ども―ヴェトナム戦争後のもうひとつの悲劇

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  • サイズ B6判/ページ数 309p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784152083708
  • NDC分類 936
  • Cコード C0098

内容説明

1975年4月30日、ヴェトナム戦争が終結した。その日まで、私は幸せだった。南ヴェトナムの海辺の町ニャチャンで、大邸宅を囲む高い塀に守られて、何不自由なく暮らしていたのだ。8歳の誕生日を前にした、その日までは。共産党政府に財産をすべて奪われ、収入の道も閉ざされて、私たち一家は生きるすべを断たれた。飢えに苛まれ、たった3本のいもに手を出しただけで、身内からさえも手ひどい制裁を受け、瀕死の重傷を負う。だが、私たちを骨の髄まで蝕んだのは、貧しさだけではなかった。「あいのこ」という残酷なあざけり―私と弟に流れる、アメリカ人の血のせいだ。悪意に満ちた差別と虐待が、容赦なく襲いかかる。ありとあらゆる憎しみのはけ口にされ、前途にひとすじの希望もない日々だった。ついに14歳のとき、祖国脱出を決意し、危険な賭けに出る。だがそれは、ほんとうの悲劇のはじまりでしかなかった…。すさまじい貧困と暴力を耐え抜き、生を渇望して祖国を後にするまでの、壮絶な体験を生々しく綴った衝撃のノンフィクション。

著者等紹介

グエン,キエン[グエン,キエン][Nguyen,Kien]
1967年、南ヴェトナム(当時)のニャチャンに生まれる。父はアメリカ人、母はヴェトナム人。1985年、18歳のときにヴェトナムから出国。フィリピンの難民キャンプにたどりつき、そこからアメリカへ渡る。その後、ニューヨーク大学歯学部に学び、1998年に歯科医師免許を取得した。ヴェトナムでの苦難の少年時代を回想した本書は、2001年3月にアメリカで出版されるや、たちまち大反響を巻き起こした。現在、ニューヨークで歯科医として働きながら、第2作の執筆に取り組んでいる

宇佐川晶子[ウサガワアキコ]
1974年立教大学文学部英米文学科卒。英米文学翻訳家
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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蒔葉

0
☆☆☆2009/02/11

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