内容説明
サラとジャレッドはニューヨークに住む仲のいい夫婦。妻のサラは半年間の職探しののち、ようやく検事局に入ることができた。だが、検事補としての初出勤の日、大規模なリストラが行なわれることを知らされる。とにかく仕事の実績をつくろうと、サラは敏腕の上司が扱う事件を横取りしてしまう。が、被疑者はいわくつきの男で、彼の背後に何かがからんでいることがわかってくる。一流法律事務所に勤務するサラの夫ジャレッドも仕事で行き詰まっていたが、突然、押し込み強盗で逮捕された被疑者を弁護してほしいとの依頼が入る。彼は喜んで引き受けるが、やがてその事件は妻のサラが担当していることが判明、しかもこの裁判に勝たなければ妻の命はないと依頼者から脅迫される。妻に打ち明けることは許されなかった。一方、サラも謎の人物から脅迫を受ける―裁判に負ければ夫の命はないと…。一見単純そうに見えた押し込み強盗事件がしだいに複雑怪奇さを増していく。そして、愛し合うがゆえにだまし合いをしなければならなくなった二人に、思わぬ運命が!軽快なタッチで描く、策略に満ちたサスペンス。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
RIN
24
なんと!レビュー1番です。20年くらい昔の本なので仕方ないかもしれません(泣)。上下に段組みの400頁ながらあっという間の読了。相変わらず、法曹界を舞台にジェットコースターサスペンス。アメリカの法律家というのは様々な職種があって興味深く、そういうところも細かく書かれているのがこの作家がお気に入りの理由の一つ。今回は共に法律家の夫婦が弁護士と検察官として対決することになった、というもの。映画『Mr.&Mrs.スミス』法律家版といったスリリングな展開で最後の最後まで楽しめる。2019/02/24