内容説明
刑事だった妹はなぜ殺されたのか?上院に勤める兄は帰郷して真相を追う。シャープな会話、洗練された人間描写、鮮やかなストーリイ・テリングが身上。才人ロス・トーマスが放つ、アメリカ探偵作家クラブ最優秀長篇賞受賞作!
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ミスランディア本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
maja
23
突然の妹の死で調査監視文科委員ディルは故郷に。帰郷にあわせ上司はその地に住む男の武器売買案件の証言を取ってくるように計らうのだが・・。刑事であった妹の爆死。不可解な彼女の住まい、兄に残した多額の生命保険金。子供時代、慈善でともに招かれたひと際目を引く大きな屋敷に今は住む馴染の男はもう彼の知る男ではないのか。気を抜いたら複雑に絡む筋を見失いそうになるロス・トーマスを知ったのはこの作品からだった。ディルの喪失感と、権力者の策略のなかを泳がされた妹の手紙が切ない後味となって残る。懐かしく再読。 2025/02/17
Cinejazz
11
アメリカ中西部の小さな町。8月の朝の熱気のなか、赤毛の刑事(フェリシティ)が、ホンダ・アコ-ドに仕掛けられた爆弾の運転席で、轟音と共に命を落とした・・・。仲のよかった妹の死を知らされたベンジャミン・ディル (ワシントンで上院分科委員会顧問)は、妹殺害の究明とハノイ陥落後に兵器密売に関わったブロ-カ-との政治的駆引きの調査を兼ねて、10年ぶりに帰郷するが・・・。 一瞬の気も抜けない、込み入ったプロットとスト-リ-展開、洗練された人物描写でで、1984年のMWA最優秀長編賞を受賞した↓2025/02/01
tai65
3
星5つ2019/04/20
YONEMARU@HD
1
ロス・トーマスの中ではベスト3に挙げたいくらい好き
わたろう
0
結局何が犯罪だったのでしょう。作家本人だけが悦に入っている凡作でした。これがアメリカでミステリー界の大きな賞を獲得したのだから当時のアメリカのミステリー界がいかに貧困であったのかわかります。兄と妹のつながりも描写が希薄でした。2017/05/03