出版社内容情報
ムンバイ、テンプル・ヒル。作家ラディは親友の父親が死体となって書斎で発見されたことを知る。ラディは調査に乗り出すが……。
内容説明
スランプに陥った作家ラディは、ニューヨークからムンバイの高級住宅街テンプルヒルへと戻ってきた。彼女は、妊娠中の親友サンジャナの父親キルティが自宅の書斎で死んだことを知る。警察は自殺だと結論付けたが、ラディは疑問をおぼえ調査に乗り出す。書斎に残された二つのカップ。何かを隠す殺害者家族。そして被害者が抱えていた秘密が明らかになり…インドのアガサ・クリスティーによる痛快無比の謎解きミステリ!
著者等紹介
シュローフ=シャー,ミッティ[シュローフシャー,ミッティ] [Shroff‐Shah,Meeti]
ムンバイ在住の作家。2021年に『テンプルヒルの作家探偵』(本書)で作家デビュー。同作は2022年度の英国推理作家協会(CWA)賞新人賞の候補作となるなど、非常に高い評価を受ける
国弘喜美代[クニヒロキミヨ]
大阪外国語大学外国語学部卒、翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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maja
20
インド、ムンバイの上流階級が住む街テンプルヒルに長年のアメリカ暮らしから帰郷したばかりのラディカ。狭い共同体でこれからいろいろと穿鑿されると身構えた気分になっていたところ、親友の父親の死に出くわす。警察は自殺と結論づけたが腑に落ちない彼女は独自に調査に乗り出していく。インドものでグジャラートのコミニュティ、ジャイナ教と興味があったのだがそれもさらっと流れて物足りないまま読み終えた。 2025/03/06
み
18
インドが舞台。知らないことばかりで、暮らしぶりとか食べ物とか、お話しより楽しみました。2025/05/04
スイ
15
インドの高級住宅地を舞台に、アメリカから戻った作家が親友の父の死の謎を追う。 暮らしの描き方が丁寧で、階級社会への批判も備えていて興味深かった。 肝心のミステリの方は、論拠・証拠が甘すぎませんか…と乗り切れずにいたのだけど、真相は胸がキュッとなった…この動機はねえ…良かった…だめだけど!殺しちゃだめだけど!でも好みの動機です…。 ところで、女性が謎解きの主役のミステリ、傷心で故郷に帰って事件に遭遇パターンが多い気がする。 その中で大なり小なりロマンスが芽生えるのも。 もっと色々な状況のものが読みたいなぁ。2025/01/20
ちえり
12
インドミステリー。読み慣れないせいか初めのうちはすごく疲れた。まず名前。男なのか女なのか分かりづらいし。雇用主と使用人との身分?制度みたいなものとか、まだあるのかぁって感じ。アガサクリスティの時代ならわかるけど、これって現代なのにな。インド独特の料理とか頻繁に出てきて、注釈はつけてくれているけど、なかなかイメージしづらい。ものすごく砂糖と油使ってるなぁ、そして食べてばっかり。インドの生活とか風習がわかって面白いけど、ミステリーとしてはちよっとなぁ、物足りないっていうか。シリーズなのかな?2025/03/04
BECHA☆
4
アメリカで成功したが、スランプに陥りインドに帰ってきた作家が親友の義父の死から始まった騒動に首を突っ込んでいく。舞台は上流階級の高級アパートで、凄まじい階級社会を垣間見せてくれる。一族郎党が近所に住んでいて全情報が共有される(^^;;)。2025/04/12