出版社内容情報
胸に謎の言葉を刻まれ殺された男は、麻薬王の娘の婚約者だった。ギャングの抗争で治安が悪化する中、マッコイは捜査を行うが……
内容説明
建設中のオフィスタワー屋上で惨殺死体が発見された。被害者は若手サッカー選手で、ギャングのボスの娘と婚約をしていた。刑事マッコイは捜査に乗り出すが、容疑者のボスの右腕を取り逃してしまう。そんな中、教会でホームレスが自殺する事件が起こる。一見、無関係なように見えるふたつの事件。だが、捜査の中でマッコイはこれらの事件が自らの過去につながっていることに気づき…。ノワール×警察小説シリーズ第二弾。
著者等紹介
パークス,アラン[パークス,アラン] [Parks,Alan]
1963年スコットランド生まれ。グラスゴー大学で道徳哲学の修士号を取得。卒業後は音楽業界でミュージックビデオやアートワーク、写真撮影といった仕事に携わる。2017年に『血塗られた一月』でデビュー。主人公のハリー・マッコイは「真のノワール・アンチヒーロー」と絶賛され、続くシリーズ第二作である本書『闇夜に惑う二月』はエドガー賞最優秀ペーパーバック賞で最終候補作となり、第三作Bobby March Will Live Foreverで見事同賞を受賞。また第五作May GOd Forgiveは2023年度英国推理作家協会賞最優秀スリラー小説賞(スティール・ダガ一)の最終候補作となった(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ナミのママ
72
〈刑事ハリー・マッコイ〉シリーズ2作目。前作同様に激しいバイオレンス。痛そうだなぁと読み進めたがいやいやとんでもない、心の方がもっと痛いよ。人気サッカー選手が殺され、婚約者の女性はギャングの娘。そんな展開から始まる今作だが、マッコイの幼なじみクーパーはギャングだからそれはもう…。さらにマッコイの幼児期の記憶と傷。複雑に絡み合う事件が見事に結びつく最後。アウトローな不良刑事であると共に崩壊しそうな危うい繊細さを持つマッコイから目が離せない。前作より面白かった。2023/11/28
tom
26
著者の第一作を読んだときは、ひたすら暴力と薬物のシーンが続くだけで、こんな面倒な男の話なんか読むんじゃなかったと思った。でも、新刊の第三作については、みなさん褒めている。評判がよろしいので、それならまずは二作目と思い借りてきた。一作目と同様暴力と薬物の連鎖なのだけど、読み味は悪くない。不思議にドロドロさを感じない。けっこう楽しんで読了する。後書きにランキン、マッキンティとの比較を書いてるけれど、なるほどとも思った。養い親のマレーや旧友クーパーの人物像が光ってるのかも。第三作を楽しみに待つ。2024/04/30
M H
25
ショーン・ダフィのボロボロドロドロ版みたいな刑事マッコイ2作目。ショーンもだいぶひどい目にあってたけど後半にかけてどんどん心身メタメタになるマッコイはヤバい。サッカー選手惨殺事件から意外なところに結びつく筋立ても良いけど、腐れ縁ギャングのクーパー、育ての親で上司のマレーなどいわく言い難い人間関係に魅力あり。前作よりずっと面白かった。2025/01/26
わたなべよしお
21
主人公、マッコイは元より、マレー、ワッティー。さらにはクーパー、ジャンボなどなど人物造形がいいよね。弁護士のロマックスまで好きになりそうだ。ただ、マッコイを巡る事態は実に混沌としてきた。2作目で、これでは今後、どうなるのだろう。2023/11/27
本の蟲
16
真面目?に職務をこなしつつ、児童養護施設での兄貴分だったギャングに頭の上がらない、グレーゾーンの刑事マッコイシリーズ2作目。大物ギャングの娘と婚約していた人気サッカー選手の惨殺事件は、マッコイの施設時代の過去につながり…。相変わらず心身ともに満身創痍になるマッコイ。「容疑者確保。事件解決!」な作品ではないのは承知しているが、これほど負け続きな警察ミステリは珍しい。シリーズとして続いているが、本作終盤で発覚する特大の弱みは、今後マッコイや関係者の致命傷になりそうな予感が…2024/06/08
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