出版社内容情報
亡き祖父の遺産を相続するため、ベスたち兄妹は二十年前の祖父とのアメリカ横断の旅を再現することに。だがその旅には秘密が……
内容説明
ずっと疎遠でいた兄妹、エディーとベス、ポーシャは、亡くなった祖父の莫大な遺産を受け取るため遺言にしたがっていっしょに旅に出ることになる。20年前に祖父が彼らを連れていったアメリカ横断ドライブ旅行を、祖父の遺灰を車に載せて完全再現するのだ。彼らの過去の旅は、奇妙で危険な秘密を孕んだものだった。そして現在の旅も、はじまりから狭い車内には不穏な空気が…。『殺人記念日』著者が放つ驚愕のサスペンス。
著者等紹介
ダウニング,サマンサ[ダウニング,サマンサ] [Downing,Samantha]
ルイジアナ州ニューオーリンズ在住の作家。2019年デビュー作『殺人記念日』(ハヤカワ・ミステリ文庫)
唐木田みゆき[カラキダミユキ]
上智大学文学部卒、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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きうりっち
3
祖父の莫大な遺産を受け取る条件として20年前に祖父と子どもたちだけでしたアメリカ横断旅行と同じルートをたどり最後に砂漠で遺骨の灰をまくという旅のために三人の兄妹が集まる。配偶者二人を加えての旅を次女ベスが綴っていく。だんだんに過去の旅行がどんなものか、彼らの家族がいかに常軌を逸しているかが分かってくる。最初はそうは思わなかったがどんどん話が悲惨になっていき、結局、これをどう解釈したらいいんだろうという終わり方をする。面白くはあるが不快な作品といえるかも。2023/06/17
中海
3
なかなかいい感じーと思って読んでいたが、最後であっけにとられた。これとんでもなく陰惨でグロいラストだったのかもしれんが、いろんなところにお伺いたてないといけなくなり、編集部から全カットを余儀なくされたような、そんなぽかーんな書き方。本人もそれが不本意キマワリなかったようで、結構ぶつ切りにまとめている。伏線をきちんと回収してから終わらせて欲しかった。非常に残念。雰囲気はうまい。最近感ある。2022/10/20
Abercrombie
3
祖父の遺言により、二十年前と同じルートを辿る、三人兄妹とその配偶者たちの旅路の果て。〈ボニーとクライド奇襲博物館〉、〈ガンファイター蠟人形博物館〉、〈デビルス・ロープ有刺鉄線博物館〉等々、奇妙な立ち寄り場所を面白がりつつ、莫大な遺産のかかったアメリカ大陸横断の旅を楽しんでいたのに…。後半どんどん不穏になる過去の回想と現在の旅に不安を感じつつ、足掛け2日でようやく読み終えた結末がこれか!2022/07/15
にしきみ
1
ヒロインはそっち2022/06/10