出版社内容情報
苦境に陥ったクラブDJを助けてほしいと依頼された探偵IQ。相棒ドッドソンとラスベガスに赴くが、行く手には裏社会の魑魅魍魎が……
内容説明
亡き兄の恋人だった女性に依頼されて、高利貸しに追われるDJジャニーンを助けることになった探偵“IQ”。腐れ縁の相棒とともにジャニーンが住むラスベガスに向かうが、事態は予想よりも深刻だった…中国系ギャングの個人情報を盗んで売ろうとした彼女は今や血も涙もない犯罪者たちに狙われていたのだ!IQの冴えた頭脳は彼女を救えるのか?三冠受賞作『IQ』につづく、興奮と謎解きに満ちたシリーズ第二作!
著者等紹介
イデ,ジョー[イデ,ジョー] [Ide,Joe]
日系アメリカ人。ロサンゼルスのサウスセントラル地区出身。政治学者のフランシス・フクヤマは従兄にあたる。様々な職業を経て、『IQ』(2016)で小説家としてデビューし、2017年アンソニー賞、マカヴィティ賞、シェイマス賞の最優秀新人賞を次々に受賞。アメリカ探偵作家クラブ(MWA)賞最優秀新人賞および英国推理作家協会(CWA)賞最優秀新人賞にもノミネートされるなど高い評価を得た。サンタモニカ在住
熊谷千寿[クマガイチトシ]
1968年生、東京外国語大学外国語学部英米語学科卒、英米文学翻訳家。訳書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ケイ
143
第一作は、頭が切れてカッコいいアフリカンアメリカンの男が、ワインとペペロンチーノを楽しみながらも感覚を研ぎ澄ませているイメージだったのに、今回はまるで長崎チャンポン。美味しいのだけど、一つ一つの具が目立ちすぎ。パルプフィクションもいいとこで、それにギャツビーで味付けもしてるとは。。。でもね、最後に残ったスープにお酢を入れて飲み干したら、あと味がいいじゃないの。終わりよければ全てよし。次作を待つ。2019/11/24
のぶ
100
冒頭で探偵IQ、アイゼイアは亡き兄の恋人だった女性から、異母妹のジャニーンをギャンブルがらみのトラブルから助けてほしいと頼まれ、依頼を引き受ける。相棒ドッドソンと現地に赴き、活動を開始すると実情は聞いていたほど簡単なものではなかった。話は段々ノワールの世界に嵌り込んで行き、大きな事態に巻き込まれていく。IQの相手にする人物は訳ありの人物ばかりで、自分は決して関わりたくない人ばかり。1作目の「IQ」を読んだ時にも感じたが、この世界は翻訳小説でしか味わえない。複雑で分かり難い部分もあったが、まずは楽しめた。2019/07/23
harass
95
亡き兄の恋人だった憧れの女性から探偵IQに依頼が来る。兄を殺した犯人の手がかりも見つかるのだが…… あれよあれよと混乱が広がり苦境に陥るのだが、ドミノ倒しのようにしかるべき解決をしていくのはわかりやすく今風なのだろう。主人公IQとその腐れ縁ドットソンなどの登場人物たちの魅力が強みで、彼らと多様な人種とコミュニティの描写に唸ってページが進んでしまう。メリハリのあるシーンと場面転換も読みやすさの一因かと。なかなか良い読書の時間を持てた。おすすめ。2019/08/01
ずっきん
89
言いたいことが山ほどある。1.ラリって妄想大爆発ってお前は中学2年生か、アイゼイア!むっちゃ笑ったわ。2.時間軸が目茶苦茶わかりづらい!そのぶんラストの疾走感が半端なかったけどな。3.登場人物が多すぎ、詰め込み過ぎで混乱しまくり!でもって、どいつもこいつも魅力満載で困ったもんだ。4.ドッドソンがツボど真ん中キャラに育ってるから、もうタイトルは「IQ」じゃなくて「I&D」でいいと思う。5.惹句にホームズって書くのやめて欲しい。全然違うし、どんどん面白くなる予感しかしないし。6.シリーズ3刊行はいつですか?2019/09/01
Panzer Leader
88
「第151回海外作品読書会」今回は兄の死の謎を追う話と、兄の元恋人の妹の救出依頼の二本立てで進むんだけど、時間軸が一定していないのでちょっと読みずらい。アイゼイアはクールで有能のイメージがあったがちょっと退化していない?兄の死もそんな理由かいとツッコミを入れたくなるような真相。でもドットソンはいい奴になって来たし、新しい仕事の展開、恋人候補の出現など次作への繋ぎと考えればまあこんなもんでも良かったのかも。2020/02/27