内容説明
メディア界の要人がチャーターしたプライベートジェット機が大西洋上に墜落。この惨事に巻き込まれた画家のスコットは救出した男の子とともに夜の海を命がけで泳ぎきり、奇跡的な生還を果たす。世間から英雄視されるスコットだったが、落下原因の究明が難航するなかで次第に疑惑の目が向けられ始め…その飛行機にいったい何が起こったのか?人気ドラマクリエイターによるアメリカ探偵作家クラブ賞最優秀長篇賞受賞作。
著者等紹介
ホーリー,ノア[ホーリー,ノア] [Hawley,Noah]
1967年、ニューヨーク生まれ。映像プロデューサー、脚本家、作家。1998年に『大いなる陰謀』で小説家デビュー。2000年代から映画・TVドラマのクリエイターとしても活動を始め、特に製作総指揮を担当したドラマ作品『FARGO/ファーゴ』はエミー賞とゴールデン・グローブ賞を獲得するなど絶賛を浴びた。2017年に長篇小説5作目となる『晩夏の墜落』でアメリカ探偵作家クラブ賞最優秀長篇賞を受賞した
川副智子[カワゾエトモコ]
早稲田大学文学部卒、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
紅はこべ
110
上巻は長ぁい前振りだな。アメリカの富裕層描写は桁が違いすぎて、世界に入り込めない。やな奴とそうでない人の差がはっきりしすぎ。子供を救ったヒーローへのメディアスクラム、最近の日本にもあったな。そっとしておくというのが、メディアの最も苦手なことなんだろう。スコットの絵が見てみたい。『航路』の病気の女の子が喜びそう。2019/09/23
のぶ
72
まだ上巻を読む限りだが、この先どんな物語になるのか全く分からなかった。冒頭にプライベートジェットが海に墜落し、搭乗していた画家のスコットは一命をとりとめ、救出した子供とともに海を泳ぎ切り命は助かる。この事故に関しての話になっていくと思いきや、この先、銀行の一族やそれに関するお金の話になっていく。その展開がずっと続くので、最初の画家の話は何だったのか?と思い始めた。タイトルから思うに、やはり事故の話になっていくと思うのだが、どうなることか?感想は下巻で。2017/10/09
白玉あずき
37
昨年末読む筈だった積み本。社会派サスペンス(下巻の帯記載)そのものです。マンハッタンの富豪、大富豪の生態がこれでもかと描かれる。なんちゃってトランプも登場するし。”金で買えない物はないのか”という疑問には、成り上がりの富豪には心の安らぎはありませんと答える事ができそうです。先祖代々の大富豪についてはまた別次元。ミステリー的な謎解きではなくて、上質なサスペンスで掃除の合間にさらさら読めて面白い。下巻ではJJとスコットが「そして幸せになりました」という結末を迎える事ができますように。2018/12/30
わたなべよしお
30
まだ、悪くはないけど、これがMWA賞受賞作?という感じ。墜落事故からその他の事件みたいなものも、すべてが思わせぶりで、何が、あるいは誰が主たるテーマなのか、何が掘り起こされるのか。一つ一つのエピソードはなかなかだけど、全体としてはイマイチよく分からない。ところで「Before the fall」を「晩夏の墜落」はないよなぁ。2017/07/18
つーこ
22
冒頭のプライベートジェットが墜落し、画家のスコットと4歳のJJが生還し、収容されていた病院を退院するあたりまではグイグイと話が進んだのだが・・。海外小説の悪い所が出ちゃった感じです。回りくどさと名前の覚えられなさはもう覚悟の上で読んだんだけど、それにしてもたくさんの登場人物の生い立ちから始まり現在に到るまでの説明がす丁寧にされすぎていて、一体何を読ませれているんだろうとストーリーを何度も見失った。名前もガスにベンにビルにドン。まあ、下巻で面白くなることを期待します。2018/01/14