内容説明
コロンバの自宅付近で国家憲兵が惨殺される。コロンバに疑惑の目が向けられるなか、廃業したクリニックで昏睡状態のダンテが発見された!徐々に回復する彼とコロンバに、政府のテロ対策チームが協力を依頼してくるが…。また惨劇が起きる前に、ふたりはダンテの弟を名乗る男レオを止められるのか?猛々しい捜査官との閉所恐怖症のコンサルタントのコンビが活躍するイタリア発ベストセラー・サスペンス、ついに終幕!
著者等紹介
ダツィエーリ,サンドローネ[ダツィエーリ,サンドローネ] [Dazieri,Sandrone]
1964年、イタリアのクレモナ生まれ。様々な職を経て、1999年にデビュー長篇を発表。映画化もされたノワール小説の“ゴリラ”シリーズで人気となったほか、テレビドラマや映画の脚本家としても活躍している。2014年に発表した初のサスペンスである『パードレはそこにいる』は、英米をはじめ20を超える国で刊行された
清水由貴子[シミズユキコ]
上智大学外国語学部卒、英米文学・イタリア文学翻訳家。訳書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
のぶ
79
下巻に入っても、コロンバの自宅周辺で国家憲兵が惨殺される事件が発生する。コロンバにも疑いの目が向けられる。一方で廃業したクリニックで昏睡状態のコロンバの相棒ダンテが発見された。相変わらず多くの凶悪事件が散発する中で、今までの出来事が収束してくる。本作上下巻を通して、またシリーズを通して描かれているのは、悪だった。その悪人の存在感がインパクトを非常に強いものにさせている。ジェフリー・ディーヴァー作品にも引けを取らない悪人の個性が印象に残った。シリーズを読み終えて寂しいような、疲れたような感覚です。2019/12/01
ずっきん
74
さあーて、どう畳むのかな?って思ってたら、まだ風呂敷広げるかって(笑) 待ってたよ!ダンテ! 下巻はジェットコースタースリラーの面目躍如の暴れっぷりでヒイィーが止まらない。小技を効かせてまだまだ謎を呼び込んでいく。ぐいぐいと強引なんだけど、意外に綿密。ああ、面白かった♪ この作品はひとえにコロンバとダンテのコンビにはまれるかがポイントだなあ。ジェンダーレスというよりはジェンダーミックスな二人が最高だった。ヒロインもヒーローも時代を越えて行くのだ♪2019/11/15
ゆのん
66
【パードレ3部作目下巻】面白かった!最後の最後まで傷だらけのダンテ&コロンバ。3部作通してかなりの死者が出た作品だったけどヒヤヒヤ、ドキドキしながらも本当に楽しめた。作者の次の作品が楽しみ。2021/01/09
ナミのママ
61
怒涛の最終話。これは一気読みして良かった、多分、そうでないと私の頭ではごちゃごちゃになったはず。これでもかと出てくる怪しげな登場人物と繰り返される事件、だったら犯人は?と消去してみたら当たりでした。ストーリーは早い展開、主人公の不死身のヒーローぶりも楽しい、犯人も納得。でも後味がすごく悪いのです、良い意味で。個人的には中村文則さんを読んだあとに似た気分。悪ですね、原因は。読み応えたっぷりでした。2020/05/24
くたくた
53
一気読みだった。読みやすかったと思う。この本はkindle推奨。下巻でクレモナが出てきたときにはダンテとクレモナの関係が思い出せず、kindleの検索機能で『そこにいる』から検索して拾い読み。人物も混乱するたびに検索機能で関係をチェック。それでも、あの時あの人があんな行動を取ったのは何故だったのか、だれの指示でどんなコントロールを受けて?動機は? その人物にとってその行動にそれだけの価値があったのか?とか考えだすと、細部まで理解できていない感が半端なく、これはあとで3部通して読み直すしかないな、と2020/12/09