出版社内容情報
創刊当時から最新の掲載作まで揃った日本ミステリ史も辿れる一冊。傑作エッセイも併録
内容説明
日本一位・世界二位の歴史を誇るミステリ専門誌“ミステリマガジン”の創刊700号を記念したアンソロジー“国内篇”。一九五六年の創刊当時から現在に至るまでの掲載作品から、結城昌治、片岡義男、都筑道夫、小泉喜美子、鮎川哲也、竹本健治、仁木悦子、原〓(りょう)、皆川博子、日影丈吉、米澤穂信、月村了衛らの傑作短篇を多数収録。さらに山田風太郎、松本清張も参加したコラム「証人席」を完全併録。日本ミステリの精華を届ける。
著者等紹介
日下三蔵[クサカサンゾウ]
1968年神奈川県生まれ。出版芸術社勤務を経て、ミステリ・SF評論家、フリー編集者として活動。編著『天城一の密室犯罪学教程』で第5回本格ミステリ大賞(評論・研究部門)を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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アーちゃん
29
図書館本。原尞さん目当てで借りましたが、その後原さんの短篇集を購入し、そちらでまとめて読みたいためあえて未読のままにしました。年代の古い順に収録された短篇は、それぞれの持ち味が出ていると思いますが、眉村卓さん「ピーや」は、東君平さんのイラストによる絵本が元なので、合わせて絵が見たかったのと、最後のコラム「証人席」が豪華な執筆陣の割に時代が古すぎて、1958年当時の時代背景がピンとこないところがあり、先に編者からの注釈が欲しかったと思います。仁木悦子さん「聖い夜の中で」が印象に強く残りました。2018/06/09
かわうそ
16
勝手なイメージでもう少し本格に偏った内容を予想していたけど、境界ジャンルも含め幅広いセレクションで楽しめた。作品というより作家で選んだ感がなきにしもあらず。2014/06/03
ぐうぐう
14
「ミステリマガジン」700号を記念したアンソロジー。海外篇では、書籍未収録作品を収録していたが、この国内篇は違う。シンプルに、作品の質で選んでいる。その結果、実にバラエティに富んだラインナップとなっているのがユニークだ。鮎川哲也や仁木悦子、皆川博子といった大御所の名前も並んでいるが、眉村卓や福島正実といったSF界、田中小実昌や片岡義男といった一見ミステリというイメージにはそぐわない作家の作品が並んでいるのがおもしろい。中には、詩人・田村隆一の詩が載っていて、驚かされる。(つづく)2014/06/26
くさてる
11
「ミステリマガジン」の創刊700号を記念したアンソロジー。さすがに粒ぞろいで堪能しました。バラエティに富んで面白いし、昭和から平成の歴史も感じる内容です。私は国内ミステリの良き読者では全く無いのだけど、反省してあれこれ読んでみようと思いました。片岡義男、小泉喜美子、原尞、日影丈吉などの作品がとくに印象的でした。2014/08/06
hydrangea
10
ミステリーマガジンは購読したことが無いので、シンプルにアンソロジーとして読みました。印象に残ったのは「ドノヴァン」と「怪奇写真作家」。三津田作品は初めてで気に入ったのですが、寝る前に読むものではない、、。2024/09/23