出版社内容情報
史上初! 機械の力で謎を解く名探偵登場。偉大なユーモア作家が贈る大爆笑の大傑作!
内容説明
古代ギリシャの偉大なる発明家の直系の子孫、アルキメデス博士の発明になるクリク・ロボットをご覧ください。事件が起こるや、計算機としての能力を最大限に発揮し、正確無比な方程式を立て、代数学的に謎を解くのです。その冷徹な推理力の前に、解けない謎などこの地球上には存在いたしません。人類史上初の機械探偵の推理を描く二大巨篇を一挙収録!さらに加えて著者カミが放つ本邦初訳コントも収録する決定版。
著者等紹介
カミ[カミ] [Cami]
本名は、ピエール・ルイ・アドリアン・シャルル・アンリ・カミ。1884年ピレネー山脈の麓にあるポーの町で生まれる。フランスきってのユーモア作家となった。1958年死去
高野優[タカノユウ]
1954年生、早稲田大学政治経済学部卒、フランス文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
本木英朗
16
カミのこの作品は俺は今回が初めてである。古代ギリシャの偉大なる発明家の子孫、アルキメデス博士の発明によるクリク・ロボットが、2編の中編で見せるという話だ。「五つの館の謎」では、一人の男が突然地面に倒れた、というところから始まる。最初は司法警察が来るのだけど、そこへ新たに来るのがアルキメデス博士とクリク・ロボットであった……というような感じ。最後まで分からなかったなあ。「パンテオンの誘拐事件」もそうだが、カミは本当に神そのものである。いいね、本当に。2019/06/22
niyopiyo
13
【20151004】読書会で発表。発表のポイントは「クリク・ロボット可愛い!!」と「翻訳ってこんなに奥深いものなんだなぁ」という2点で。今回もかなり時間オーバーして喋ってしまったので反省。そして、もっとカミの「ユーモア小説」としてのおもしろさの面をちゃんと喋れたらよかった…と、発表内容にも反省。 でも、再読もおもしろかった!!というか、再読は更に楽しめた!!初読はポケミス版だったので、文庫版のおまけコントも良かった~。 2015/10/04
けん
10
かのチャップリンも認めたフランス人ユーモア作家カミの、今から70年以上前の探偵小説。[五つの館の謎][パンテオンの誘拐事件]の二編収録。ロボット探偵に目がいきがちだが、粗筋がしっかりしていて楽しく読め、作者の描いた挿絵もトレビアン!。カササギやパリの地下墓地(カタコンベ)の事も勉強になりました。【B】2020/04/05
ネムル
8
ロボットのクリクが解決を暗号文で伝えて、アルキメデス博士がそれを解読するというナンセンスの否応もない愉しさ。ろぼっと探偵とぼろっと探偵、木偶のロボットでなく技術の粋を集めたテクノ・ロボット! なんとおもろい名訳。2014/03/05
Majnun
7
翻訳の技が凄い。というか全体がダジャレだらけなので、オリジナルのダジャレを作りこんでいくしかない。物語の構造上、推理の過程を楽しむわけにはいかないが、クリクに装備されている各種スイッチが、人間の推理を戯画化していて、そこがこの小説の肝かな。2014/05/08
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- 和書
- ちょっと面白い話 〈5〉