内容説明
宿敵ザラチェンコと対決したリスベットは、相手に重傷を負わせるが、自らも瀕死の状態に陥った。だが、二人とも病院に送られ、一命を取りとめる。この事件は、ザラチェンコと深い関係を持つ闇の組織・公安警察特別分析班の存在と、その秘密活動が明るみに出る危険性をもたらした。危機感を募らせた元班長は班のメンバーを集め、秘密を守る計画を立案する。その中には、リスベットの口を封じる卑劣な方策も含まれていた。
著者等紹介
ラーソン,スティーグ[ラーソン,スティーグ][Larsson,Stieg]
1954年スウェーデン北部に生まれる。スウェーデン通信でグラフィック・デザイナーとして20年間働き、英国の反ファシズムの雑誌『サーチライト』に長く寄稿する。1995年、人道主義的な政治雑誌『EXPO』を創刊し、やがて編集長を務めた。2005年、“ミレニアム・シリーズ”第一部『ドラゴン・タトゥーの女』が発売されるや、たちまちベストセラーの第一位になり、三部作合計で破格の部数を記録、社会現象を巻き起こした。2004年11月、心筋梗塞で死去
ヘレンハルメ美穂[ヘレンハルメミホ]
国際基督教大学卒、パリ第三大学修士課程修了、スウェーデン語、フランス語翻訳家
岩澤雅利[イワサワマサトシ]
東京外国語大学大学院修士課程修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 3件/全3件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴェネツィア
466
3巻では敵がさらに強大になり、国家権力の枢要を占める公安に。もっとも、作者は政府と公安への配慮から、公安内の1グループ(班)という設定にしてはいるが。それでも、公安だけにやろうと思えば何だって可能だ。しかも、彼らはほとんどカルトばりの狂信者集団。読者にとっても、そのような不愉快な中で物語は進行していくのだが、終盤からはようやく反撃の狼煙が。しかも、ここで新たに登場するモニカ・フィグエローラは、なかなかに痛快で小気味よい。さあ、いよいよ怒涛の反撃が待つ(?)下巻へ一気に雪崩れ込んで行こう。2015/05/31
starbro
347
本日、2冊目!! ★ミレニアム全6部12冊コンプリート・クラブ https://bookmeter.com/users/512174/bookcases/11539840 今回は、第三部上巻です。第三部に入って、また内容が変わりました。リスベット・サランデルが、600頁弱入院しているとは思いませんでした。続いて下巻へ。トータルの感想は、上下巻読了後に。【読メエロ部】2020/03/12
hiro
213
第一部ではだれも想像できないような展開となった第三部だが、もちろん面白かった。第二部で怪我をした“眠れる女”サランデルをさらに窮地に陥れようとするザラチェンコ・クラブ対ミカエルが集めた“狂卓の騎士”達の戦いが。もちろん話の中心だが、エリカが編集長になった『SMP』のCEOの新たな疑惑等、ただでさえ登場人物の名前が覚えられないのに、作者はどこまで話を複雑にするのかと思いながら読んだ。ただ、悪玉の中心人物ザラチェンコとグルベリが死んだのは、意外な展開だった。下巻では魅力的な女性達の狂卓の騎士の活躍を期待する。2012/08/02
勇波
200
いよいよ3巻に突入です。相変わらず登場人物の多さにアタマが破裂しそう。。憲法保障課長であるエドクリントが考える「言論自由法」は昨今日本で取り上げられるニュースと比較して勉強になる。今巻ではリスベットの活躍が無くて少し退屈でしたが下巻に期待。残すとこあと一冊。。なるほど『狂卓の騎士』ね。晩餐会は開けるのか?2015/07/04
遥かなる想い
176
2010年このミス海外第10位。 三部作の完結編である。 物語は リスベットと ザラチェンコとの闘いの後の病院のベッドから始まる。 リスベットの口を塞ぎたい公安組織も 登場し、不穏な雰囲気満載である。 上巻は 何も始まらないが、下巻への序章なのかもしれない。2020/01/21