ハヤカワ・ミステリ文庫<br> 夜の冒険―現代短篇の名手たち〈8〉

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ハヤカワ・ミステリ文庫
夜の冒険―現代短篇の名手たち〈8〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 527p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784151782589
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

神父は、その谷にただ一人で住んでいた。若者たちを皮切りに、古くからの住人たちは次々と谷を出ていき、村はすっかり寂れてしまった。今や住民と呼べるのは彼だけなのだ。それでも神父は、毎朝鐘を鳴らし、教会を守っている。そこへ…過疎の村で起こった奇妙な事件を描く「静かに鐘の鳴る谷」をはじめ、極北の荒野で、夜中の港町で、異郷の小さな町で、次々起こる20の事件。名手中の名手が贈るサスペンスフルな傑作集。

著者等紹介

ホック,エドワード・D.[ホック,エドワードD.][Hoch,Edward D.]
1930年、ニューヨーク州ロチェスター生まれ。ロチェスター大学中退後、出版社での仕事のかたわら雑誌に投稿するなどして短篇を執筆しはじめる。「長方形の部屋」(1967年)でアメリカ探偵作家クラブ(MWA)賞最優秀短篇賞を受賞し、専業作家に転じた。これまでの短篇の総数は950篇以上にものぼり、怪盗ニック、サム・ホーソーン医師、レオポルド警部、オカルト探偵サイモン・アークなど数多くの人気キャラクターを生み出した。2001年にはMWA賞巨匠賞の栄冠に輝いた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ほりん

29
【エドワード・D・ホック】イベント参加。解説に「ミステリ業界において短篇小説の執筆だけで生計を立てていたのは,ホックだけだった。」とある。アメリカの作家エドワード・D・ホックの自選短編集。最後のページで,善悪がひっくり返ったり,信頼がガラガラと崩れたりする。ゾクとするような,心にズンと落ちてくるような結末の作品集。少ない枚数で,これだけ様々な情景や人物設定,ストーリーなどみせてくれるのは驚き。まさにアンソロジーだ。この作者には全く違う作風のシリーズもあるようなのでそちらも読んでみたい。2015/02/20

KAZOO

13
私はこの作者のシリーズものは2つ読んでいるのですが、分野がぜんぜん異なっていつも楽しませてくれます。とても一人の作者が書いているとは思われません。このアンソロジーも結構数が多く読みでがあって楽しめました。短編がほとんどでしかもシリーズものが結構多いというのですが、日本で言うと分野は異なるのですが私の好きな阿刀田高さんを思い出しました。2014/05/26

すけきよ

7
既視感が強く、1ページ目でオチがわかっちゃうのが多いんだけど、古臭さではなく 、素材の味わい、という感じかなぁ。一つ一つの印象は薄いものの、さすがはホック、バリエーションに富んでて、今までで一番「現代短篇の名手たち」というシリーズ名に沿った内容かも。お気に入りは、「フレミング警部補最後の事件」「夜の冒険」「二度目のチャンス」「スペインの町で三週間」「ガラガラヘビの男」あたり。2010/02/02

雪待月

5
ノンシリーズの短編が20編。主人公は警部だったり、軍人だったり、ハネムーン中の記者だったり様々だけど、ある瞬間から奇妙な事件に絡んでいき目が離せなくなります。最後の一行に何度驚かされたか。ただ、ずーっと読んでいると慣れてしまい後半はあまり驚けなくなってしまうという(笑)。2016/02/28

魔魔男爵

5
題と最初の1P読んだだけで、犯人もトリックも予測出来てしまうような本格推理としては低レベルの作品ばかりだが、それ故解決編をラストの1行であっさり済ますのがスタイリッシュな切れ味で、ホックの職人芸が光る。単純な話ばかりに思えるが、「静かに鐘の鳴る谷」は深読み出来るよね?あれは宗教を揶揄した話だよねW反戦観、ジェンダー観、マスゴミ観も読み取れる話もあり、パズラーというよりは文芸ミステリか?「夜はわが友」みたいに純文学に近づきすぎると白けるが、この短編集はパズラーではないホックを知るには最適の短編集だと思う。2011/04/18

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