ハヤカワ・ミステリ文庫
黒い氷

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  • サイズ 文庫判/ページ数 567p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784151778537
  • NDC分類 949.83
  • Cコード C0197

内容説明

傷を負ったのは、身体だけではない。心も深く傷ついていた…長い療養生活の後でようやく退院したレベッカは弁護士を辞め、故郷のキールナへ戻った。乞われて地元の特別検事の職に就いた彼女が立ち直りはじめた矢先、凍結した湖で女性の惨殺死体が発見され、またも事件に関わることになる。被害者の身辺を調べると、複雑な背景が浮かび上がってきた―スウェーデン推理作家アカデミー賞を連続受賞した注目作家の最新作。

著者等紹介

ラーソン,オーサ[ラーソン,オーサ][Larsson,Asa]
1966年スウェーデンのキールナ生まれ。弁護士としてはたらいたのち、2003年に発表した処女作『オーロラの向こう側』でスウェーデン推理作家アカデミーの最優秀新人賞を獲得した。続いて2004年に発表した第2作の『赤い夏の日』では、最優秀長篇賞を獲得した

松下祥子[マツシタサチコ]
上智大学外国語学部英語学科卒、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

GaGa

29
前二作を読まずに読んでしまった。このごろよくある。そのためか、どうかはともかく、前半はミステリータッチで進んでいい感触だったが、最終的にそこまで大きな話になるとは全く予想していなかった。このシリーズは遡って読むかどうかは微妙な感じ。2011/11/30

RIN

22
560頁超の量以上に読み応えのある物語で読了までかなり時間がかかってしまった。1冊の本の中に脇役も含め何人もの人の人生が凝縮されているかのような丁寧な書き込みで大いに満足。シリーズ3作目と気づかず読んでしまったが、物語としては完結しているので一つの事件としては無問題。元弁護士で今は田舎町で検察官をしているレベッカが主人公のシリーズらしいが今作では聊か存在感が薄い。これまでの経緯も含め1、2作も早々に読みたい。北欧ミステリは作家や国が違っても何とも中毒になる独特の雰囲気があるなぁ。オススメ2018/04/10

Yoko

13
レベッカが少しずつ傷を癒し、そしてまた周囲に認められ頼りにされているのが何より嬉しい。ただこのシリーズ、決してレベッカの物語という訳ではない。登場する人々、それぞれの人物像、心情が深く掘り下げられ、よく言えば満腹、悪く言えば食傷気味となる。私は前者だ。特に、女性たちが思い悩んだり何かに突き動かされる様が愛おしい。構成としては、最後になってダムが決壊したかのような奔流に押し流されてしまった。レベッカは?アンナ・マリアは?エスターは?そしてスヴェン・エリックは?このままでは終われないんですけど…。2017/02/18

azukinako

13
前2作でひどい目にあったレベッカだが、今回はその傷から立ち直り、キールナで検事の職につくところからスタート。女性刑事のアンナ・マリア・メラとの友情が静かに始まるところもいいが、あまりべたべたしたいところはこの作者のいいところかも。事件が意外にも国際的な事件へと発展し、アクション映画のようになっていく反面で、底辺に流れているのは、レベッカの小さい時になくなった母親との過去や、今回の主人公マウリとその妹エスターの母親との関係である。どの母親も問題を抱えていて、うまくいかなかった母親との関係が全編を覆っている。2016/09/20

4
シリーズpart3。キールナに戻ってきたレベッカとマリア・タウベのコンビが挑む地域密着型の事件……と思いきや、前作までと同様に二人それぞれの捜査から一国の政治問題を巻き込んだ何かデカい話へ…(笑)俗世間の人間だけでなく、超自然的予知能力を持つキャラクターの語りも途中で入ってこのシリーズ独特の神秘さは健在です。とにかくラストのマリア&スヴェンの活躍が最高にドキドキした…っ。レベッカは心の安定を取り戻しつつあるけど、刑事二人組の方はなんだか暗雲立ち込めてますね…。スヴェンどうなるんだろう。2009/12/19

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