内容説明
椅子にくくりつけられ頭部にポリ袋をかぶせられて建物から墜落した男の死体が発見された。男は北海油田で働く塗装工。その死には犯罪組織の関与が疑われた。男はなぜ殺されなければならなかったのか?リーバスは事件の背景を探るために、油田の最寄りの都市である北海沿岸のアバディーンへと赴いた。捜査を開始するリーバス。やがて彼は、深入りはするなといわんばかりの、歯を折られるまでに手荒い警告を受けるが…。
著者等紹介
延原泰子[ノブハラヤスコ]
大阪大学大学院英文学修士課程修了、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ヴェネツィア
289
前半はやたらにたくさんの人物が次々と登場する上に、複数の事件が錯綜し、さらには過去の事件(それもまた複数であり、時間軸も1世代を跨ぐのである)までが浮上してくるとあって、もう混乱の極み。なかなか小説世界に入り込めず、あわや放棄寸前であった。本書はリーバス警部シリーズの8作目にあたるとのことなので、馴染みのある読者を想定しているのかも知れないが。そして、エディンバラ、グラスゴー、アバディーンから、果ては北海油田と、物語の舞台はこれでもかというくらいにスコットランドだ。終盤にようやく作者の語りに追いついたか。2017/05/09
遥かなる想い
186
1999年このミス海外第6位。 英国ゴールドダガー賞受賞 の本作は所謂警察小説で 黒は石油を、青は警察を 表す。 一匹狼的なリーバス警部の キャラがいかにも英国的で 魅力的。 30年前の連続絞殺事件 バイブルジョンと、 現代の連続殺人事件 ジョニーバイブルとの 関係はあるのか…執拗に リーバスが追い続ける 理由はどこにあるのか? やや長すぎる感がある 展開をどう収斂させていくのか… 下巻が楽しみ。2015/08/12
ケイ
117
こんなに入り込む刑事物は久しぶり。一文字も読み落としたくない気持ちが、結末を知りたい焦燥感に打ち勝つ。これは大英帝国の話ではなく、スコットランドの話だという作者の気概もいい。作品についての感想は下巻で。2016/05/03
扉のこちら側
83
2016年814冊め。【213-1/G1000】タイトルの黒は石油、青は警察を象徴。シリーズものらしいがこの巻から読んでしまったので、主人公がスコットランドで治安が最悪といわれる所轄に異動させられた経緯は不明。昔の連続殺人を模倣した連続殺人事件がまた起こる。過去と現在の複数の事件が絡み合いながら、下巻へ。2016/10/08
セウテス
57
リーバス警部シリーズ第8弾上巻。エルロイ氏の「ブラック・ダリア」に影響を受け、書かれた作品らしい。1960年代にスコットランドで実際に起きた連続絞殺事件で、犯人バイブル・ジョンは捕まらず、未解決のままである。物語は30年後、バイブル・ジョンとよく似た手口の連続絞殺事件が発生し、マスコミはジョニー・バイブルと名ずける。リーバス警部と仲間の刑事たちが、協力して本事件に当たるのかと思っていたが、どうやら込み入っている様だ。シリーズを順番に読む方が、理解しやすいのだろうか。リーバスの、人生模様を描く物語に感じる。2017/10/06
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