ハヤカワ・ミステリ文庫
ダークライン

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ A6判/ページ数 463p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784151754524
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

十三歳のぼくは、森で古い日記と手紙の断片を見つけた。そこには少女の赤裸々な告白が書かれていた。それを読んだ時から、ぼくはかつてこの町で起きた事件の数々を知ることになる。さる大屋敷の炎上、悪魔的な娼婦の存在、少女の首なし死体…。好奇心から、ぼくは姉とともに事件の謎を解こうとするが、そこには思いもよらない悪夢が待ち受けていた。アメリカ探偵作家クラブ賞受賞作家が放つ、青春と郷愁のサスペンス。

著者等紹介

ランズデール,ジョー・R.[ランズデール,ジョーR.][Lansdale,Joe R.]
テキサス州グレードウォーター生まれ。テキサス大学卒業後、様々な職業を転々としながら創作活動を行ない、1980年Act for Loveで作家デビュー。翌年から専業作家となる。以後、白人と黒人の異色コンビ、ハップ&レナード・シリーズで人気を集める。2000年に発表した『ボトムズ』はアメリカ探偵作家クラブ賞最優秀長篇賞を受賞するなど高い評価を得た

匝瑳玲子[ソウサレイコ]
青山学院大学文学部英米文学科卒、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

DEE

16
黒人差別が色濃く残っていた時代の、少年が過ごした夏。闇との境界(ダークライン)で蠢く幽霊のウワサや屋敷の焼け跡。スタンは姉や黒人映写技師バスターの助けを借りながら真相を探り始める。そしてそれは親友リチャードを虐待から救うことにもなる。スタンドバイミーやハックルベリーをちょっと思い出す。最後はなかなかの衝撃だった。2020/12/06

J.T.

7
ランズデール版「ハックルベリー・フィンの冒険」。舞台は朝鮮戦争後のアメリカ南部。ダークなエンタメ小説に散りばめられた、ランズデールの理想の社会は、人種間、男女間の平等。弱い者たち、持たざる者を労わり、共に歩む社会。自分の少年時代を振り返って、あのとき、こんな風に物事が進んでいたら、どんなに良かっただろう....。そんなことを空想しているうちに、小説を書き始めてのちに作家になるなんてともあるのかもしれない。2021/02/12

けいちゃっぷ

7
『ボトムズ』の姉妹編のような。 ただし、こちらは1958年が舞台。 映画好きの父が財を投げうって入手したドライブインシアター。 13歳の主人公は家族と共にドライブインシアターがある南部の町に引っ越してきた。 好奇心旺盛な年頃なので姉や友だちと近所を探検していると、古い缶に入った手紙や森の奥にある火事で焼けてしまった豪邸を見つけ、さらには過去に二人の少女が死んでいることを知る。 少年の冒険ものはいつでもワクワクしますし、ビターな後味が印象に残りますが『ボトムズ』よりも軽いかな。 463ページ2014/05/31

テキィ

6
ダークライン良かった。解説も的確。ポジティブな結論を提示することの重要性と、その表現の平板でない巧みさ。読んでいて安心感がある。オススメ。2010/11/21

hit4papa

5
13年前に起きた殺人事件を探る少年のひと夏が描かれたビルドゥングス・ロマンです。名作『ボトムズ』と同じ傾向の作品ですが、ミステリとして読むと、本作品はとても弱く感じてしまいます。『ボトムズ』より前に読んでいれば、絶賛していたでしょうね。ミステリ要素を抜きにすると面白いのは確かなのですが、残念ながらしっくりしない気持ちが残ります。ラストの定番、”あの人は今”のくだりは、やっぱり胸が熱くなってしまうのですが。

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/422000
  • ご注意事項

最近チェックした商品