内容説明
「リリーはいるか?」引っ越してきたばかりのピアスのもとに、間違い電話が次々にかかってきた。ナノテク学者でベンチャー企業の代表も務めるピアスが興味を覚えて調べてみると、リリーはネット上に広告を出している評判のエスコート嬢だった。その彼女が失踪していることを知ったピアスは、行方を捜し始める。だが直後、彼を物騒な男たちの手荒な警告が襲った―ハードボイルドの旗手が放つクールでホットなサスペンス。
著者等紹介
コナリー,マイクル[コナリー,マイクル][Connelly,Michael]
1956年フィラデルフィア生まれ。フロリダ大学卒。1992年のデビュー作『ナイト・ホークス』(アメリカ探偵作家クラブ賞最優秀新人賞受賞)に始まるハリウッド署の刑事ハリー・ボッシュを主人公にしたシリーズが高い人気を得る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ミカママ
445
【原書】真剣に読み始めて1日半、やるべきこともやらず、飯もおざなりにして読了。ドールメーカーの外伝から、こんなスゴいストーリーが描けちゃうんだなぁ。天才科学者が引越しをきっかけに、つぎつぎ厄介ごとに巻き込まれて。普通の神経なら「おい、もう止めとけよ、今のキミにはもっと大事なことがあるだろう」と思うのだが、彼にはそうできない理由があった。今回の名作シリーズはDr.スースの『Horton Hears a Who』。こちらなんと、日本人に贈られた作品と知り。邦訳のタイトルと書影がダサい。村山由佳さんかよ?2019/07/18
ケイ
131
再読。ボッシュでないコナリーの一冊。リリーを追いかける主人公が軽率で愚か過ぎると思うのだが、隠された動機と必然は、コナリーだからなせる技。解説を読んで声を失う。リリーやピアスの姉はまるでエルロイの母であり、ボッシュはエルロイ、そしてエルロイとコナリーは友人だと。リリーを以前に読んだ時は、エルロイは未読だった。エルロイのLA四部作を読んだあとでは、その解説の内容に背筋がゾクッとした。ミステリ作家の巨人二人は何を話すのだろう。2018/02/25
くたくた
50
コナリー完全制覇計画No.12。ピアスが学者バカで浅慮な行動を繰り返すんでこっちまで心臓に悪い。そこに触るな!指紋を残すな!無意味に動き回るな〜!!と何度叫びたくなったことか。ピアスが暴漢に襲われて以降は早かった。何故彼は衝動に突き動かされるのか?姉と義父に絡む彼の負い目が早い段階でもっと深く話に絡んできたらもうちょっと読みやすかったのに、と思わんでもない。しかし終盤ピアスの巻き返しが見事でラボでの逆転劇は圧巻。それにレンナー刑事がちょい渋で格好良い。実際には大して活躍していないのにピアスを喰ってて役得♪2018/01/03
財布にジャック
42
前半はのめりこめたのですが、途中から失速してしまい長い間挫折していましたが、なんとか最後まで読了出来ました。ナイトホークスと繋がりがあるみたいなんですが、ナイトホークスを読んだのがだいぶ前なので、その繋がりには気づくことが出来ず残念です。やはりハリーが登場しないとテンションがあがりません。2017/09/19
ほちょこ
39
コナリーさんのシリーズで一般市民が主人公というのは、初読み。しかも有能な刑事に殺人容疑をかけられ、絶体絶命の中で、どんなどんでん返しが待ち受けるのか、ガツガツ読んでしまった。お見事です。2019/06/17