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ハヤカワ・ミステリ文庫
蜘蛛の微笑

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  • サイズ 文庫判/ページ数 174p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784151747519
  • NDC分類 953
  • Cコード C0197

内容説明

外科医のリシャールは、愛人を眺める。他の男に鞭うたれ、激しく犯される姿を。日々リシャールは変態的な行為を愛人に強要し…無骨な銀行強盗は、警官を殺害してしまった。たりない脳味噌を稼働させる中、テレビ番組を観て完全なる逃亡手段を思いつくが…微笑みながら“蜘蛛”は、“獲物”を暗闇に閉じ込めた。自らの排泄物、飢え、恐怖にまみれた“獲物”を“蜘蛛”は切り刻んでゆく…三つの謎が絡む淫靡なミステリ。

著者等紹介

ジョンケ,ティエリー[ジョンケ,ティエリー][Jonquet,Thierry]
1954年パリ生まれ。哲学を学んだのち、創作をはじめる。実際に起きた事件や出来事を題材に小説を執筆し、フランス・ハードボイルドの代表的作家として知られる

平岡敦[ヒラオカアツシ]
早稲田大学文学部卒、中央大学大学院修了、フランス文学翻訳家、中央大学講師
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

藤月はな(灯れ松明の火)

27
映画化された「私が、生きる肌」の原作。読みながら脳内で自主規制しなければならない程の卑猥な罵詈雑言が溢れました(-”-)愛人を高圧的に支配し、愛人を変態に委ねる整形外科医とへまをして足りない脳味噌で整形で海外逃亡をしようとする強盗、そして「蜘蛛」に囚われ、全裸で監禁され、次第に飼い馴らされる男。3部からの文字体が変わる箇所が違うという違和感が収斂されていく驚きは忘れられません。しかも両方のストックホルム症候群の拗らせ方も物凄かったです。変態小説+恋愛小説=変愛小説ってこの本を指すのかな・・・・・。2013/02/16

紅はこべ

20
愛人に売春させ、その行為を窃視する外科医リシャール。銀行強盗の折、警官を殺してしまい、隠れ家に潜伏するアレックス。何者かに拉致され、地下室に監禁されるアレックスの友人ヴァンサン。三つの物語が並行して進み、その行き着く先には…。私、ノワール系ってそんなに得意じゃないんですが、この作品はなかなか。驚愕の結末をお楽しみに。2008/07/16

skellig@topsy-turvy

14
変態+恋愛なサスペンス。断片が蝸牛の殻のように螺旋を描き、見事に一点集約する様は凄かった。上手いなーと惚れ惚れ。整形外科医、気の違った娘、監禁され飼い慣らされる男、警官殺しの男が愛憎の蜘蛛の巣で踊る。著者の他の作品も気になる。2013/05/27

Ayah Book

13
とってもフランスらしいミステリ。映画「私が生きる肌」の原作。映画はもうちょっととっつきやすい内容でしたが。どちらかというと私はこの小説のほうが好みです。奇想天外な愛憎の物語。2020/02/21

koo

8
 これは日本人受けしそうなフランス心理サスペンスの佳作でした。形成外科リシャールと愛人エヴの歪んだ愛と銀行強盗、警官殺害から逃亡中のアレックスのパートと更に二人称で「蜘蛛」が「おまえ」を監禁するパートが交互に描かれる構成で読み進めると3つのパートが徐々に交叉してゆくのですが2人称パートが予想通りの部分もありつつ予想外の驚愕部分からのリドルな結末まで200ページ足らずにコンパクトに纏まっていました。読後感は良くないですが心理サスペンスの佳作でした。2023/09/20

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