ハヤカワ・ミステリ文庫
私が見たと蝿は言う

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  • サイズ 文庫判/ページ数 342p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784151746512
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

ロンドンの安アパートは、女流画家のケイ、評論家のテッドとその愛人メリッサ、建築家のチャーリーに、作家志望のナオミなど一癖も二癖もある住人揃い。ある日、フランスへ行くとアパートを出たナオミの部屋からピストルが発見された。みんなが不安を煽られたその矢先、ナオミ自身が射殺体でみつかり、容疑者にされたアパートの住人たちはそれぞれ勝手に推理しだす…二転三転する真相から目が離せないユーモラスな本格。

著者等紹介

フェラーズ,エリザベス[フェラーズ,エリザベス][Ferrars,Elizabeth]
1907年ビルマのラングーン(現ミャンマー、ヤンゴン)生まれ。ロンドン大学でジャーナリズムを専攻し、いくつかの普通小説を発表したのち、40年に『その死者の名は』で、ミステリ作家としてデビュー。トビーとジョージが活躍する『猿来たりなば』(42)を始めとする一連のシリーズは、国内外で好評を博した。その著作は七十作を超え、英国推理作家協会(CWA)の創設メンバーであり、70年代後半にはCWAの会長も務めるなど、英国ミステリ界をリードした。95年没

長野きよみ[ナガノキヨミ]
日本大学芸術学部卒。英米文学翻訳家
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

雪紫

45
明らかにマザーグースと聞いて思い浮かべるあれの引用。大戦前のアパートメントの床下で拳銃発見。だが、それはその部屋の持ち主を既に殺害した凶器であった・・・住人達の勝手な推理が始まる。事件よりも人物描写と台詞回し、物悲しさ、後推理合戦・・・と読んでいいのかわからん展開が印象深い。毒は少なめのコージーミステリ。・・・手に入れた本の帯が若竹さんの文庫表紙おなじみの杉田さんのイラスト付きなので彼女の「ヴィラ・マグノリアの殺人」が頭に浮かぶ。あれ好きならこの作品気に入ると思う(要するにわたし)。2021/02/10

けいちゃっぷ

13
初読みですが、ずっと「フェローズ」さんかと思っていました。 軽さの中にも戦争の重苦しさが影響を及ぼしている感じ。 主人公には少々イラついたが、深読みするほどではないのかな。 さまざまな推理が披露されて、それもまた楽しい。 342ページ 2015/05/16

koo

8
 新訳ラッシュの前はフェラーズと言えば神保町の古書店で見かけるポケミスのこの作品でしたがずっとスルーしてようやく初読み。戦時中のロンドンのアパートを舞台に起こる殺人事件の推理合戦という構図は面白そうなのに探偵役の警部が捜査情報垂れ流しの上住人たちが直感で推理し合うだけで犯人を含めた登場人物たちの行動も真相も全然ロジカルじゃないし本格としては全く面白くありませんでした、明るい作風なおかげでなんとか読み通せましたが感想としてはこんなアパートには住みたくないですね(笑)、以上です。2023/12/02

Gen Kato

5
登場人物の個性がそれぞれ見事に立ち上がった感じがいかにも名匠フェラーズ作品。伏線の張り方も緻密。フェラーズの小説はもっとたくさん読みたいです。2017/10/05

けいちか

5
マザーグースになじみが無いので、タイトルにも反応できず。トビーとジョージのシリーズのような洒脱な軽快さがない。戦争前と戦時中というちょっと重苦しい時代を反映しているのだろうか。最後の再会した時の警部補の種明かし部分を読むまで気が付かないことが多かった。2014/10/12

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