内容説明
犯罪集団“猿の檻”最強の銃の名手チャーリー。彼はギャングのベガーに頼まれ、消えた裏帳簿を取り戻す仕事を受ける。見事に帳簿は奪還するがその直後、FBIと警察がチャーリーを追ってきた。さらに“猿の檻”のボスがベガーに拉致され、仲間が次々と暗殺されてしまう。組織をこけにする奴は許さない!義理と人情の殺し屋チャーリーは、超悪徳男ベガー抹殺を決意!脳髄を快感で満たすガン・アクション・ミステリ。
著者等紹介
ギシュラー,ヴィクター[ギシュラー,ヴィクター][Gischler,Victor]
SF、ホラー、ファンタジイ系の作品を執筆していたが、のちにミステリ作家に転向。ジョン・D・マクドナルドを愛読していたため、ハードボイルド作品の執筆をはじめる。1999年、短篇「ルーファスを撃て」が、Best American Mystery Storiesに選ばれる。さらに2001年に発表した本書が、アメリカ探偵作家クラブ賞の最優秀新人賞にノミネートされ、話題となった。現在は、新作Three on a Lightを執筆中である。オクラホマ州クレアモア在住
宮内とも子[ミヤウチトモコ]
上智大学外国語学部卒、英米文学翻訳家
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
bookkeeper
35
★★★★☆ 老いたギャングのボスに仕え、殺し屋部隊"猿の檻"を束ねるチャーリー。しかし別の大組織から侵攻され、たちまち壊滅状態に陥ってしまう。行方不明になった老ボスの為にチャーリーの奮闘が始まる。 昔気質の情に厚い男が、暴力の限りを尽くして死体の山を築いていく。欧米版「アウトレイジ」みたいな味わい。幸運に恵まれながらもチャキチャキ動きまくるチャーリーに対して、敵の動きは非常に緩慢な気はしますが(笑)、楽しめます。後味もいい。しかしボス、無防備すぎるだろ…。 「ガムテープさえあれば、なんだってできるのよ」2020/06/13
小太郎
14
積読本消化。題名通りの拳銃活劇、ギャングの中でも凄腕のチャーリーが主人公。貴重な帳簿を巡るFBI、敵対するギャング組織との三つ巴の対決、まるでタランティーノの映画を見てるようなテンポがある展開は久々の一気読みでした。2019/09/07
Katsuto Yoshinaga
2
「喧嘩猿」の次に何を読もうかと考え、本書「拳銃猿」にしてみた。どちらもヤクザなエンタメながら、ウェットとドライな感じが好対照。こういう風に読むと日米の感性の違いがあからさまに感じられて面白い。本作は徹底したパルプフィクションテイストで、やたら簡単に人が死んで、やたら簡単にスーパーのごみ箱に捨てられたり、全くウェットさを排除した爽快感とスピード感が楽しめる。いろんなレビューに書かれているようにタランティーノが意識されているようだが、私はちょっとひねって、「スモーキンエース」という映画を連想した。2015/07/23
みい⇔みさまる@この世の悪であれ
2
☆×5.0…一度読んだら最後、もう止まらなくなってしまいます。何気に最初のほうにちゃんと説明が気がついているのも気が利いてニクイ。義理堅いギャング「チャーリー」はもうとにかく輝いていますね。途中何度も危機に見舞われながらも機転を利かしてピンチを切り抜ける!ところどころほれた女との恋路もあり、最後まで気が抜けない一作です。2010/07/03
負け猫
2
表紙と題名に惹かれなんとなく手にした本だが、意外とおもしろかった。主人公のボスへの忠誠心からくる行動力がいい。2010/02/10