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ハヤカワ・ミステリ文庫
珈琲相場師

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  • サイズ 文庫判/ページ数 583p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784151728532
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

1659年、商業の中心として繁栄するアムステルダム。相場師のミゲルは砂糖の取引で大損し、弟の家に居候する羽目に陥っていた。ある日、彼は裕福な未亡人から新しい商品、コーヒーを紹介される。流行の兆しのあるコーヒーは多くの効用があり、彼はそれで大儲けする計画を立てる。だが、次々と妨害が。熾烈な駆け引き、そして取引所での息詰まる決戦。アメリカ探偵作家クラブ賞受賞作『紙の迷宮』に続く歴史ミステリの傑作。

著者等紹介

リス,デイヴィッド[リス,デイヴィッド][Liss,David]
1966年に生まれ、フロリダ南部で育つ。シラキュース大学、ジョージア州立大学、コロンビア大学で学ぶ。コロンビア大学の大学院で18世紀のイギリスの小説と金融の関係を研究している時に、処女作『紙の迷宮』の執筆を思い立った。『紙の迷宮』は、草創期の株取引を扱った上質の歴史ミステリとして絶賛され、2001年のアメリカ探偵作家クラブ賞の最優秀新人賞を受賞した。現在は、妻と幼い娘とともに、テキサス州サン・アントニオに住んでいる

松下祥子[マツシタサチコ]
上智大学外国語学部英語学科卒、英米文学翻訳家
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kasim

34
17世紀オランダ、魅惑の新商品コーヒーの取引で一攫千金を狙う相場師。誰が敵で誰が味方か、二転三転、計略と裏切りが渦巻く筋書きは面白い。私に投機の仕組みがよく分からないのがダメだけど。予想外だったのはユダヤ人社会の話だったこと。主人公はポルトガルではキリスト教徒のふりをしており、オランダでやっと本来の姿で生きられる。一方で自分をキリスト教徒と思って育った少女が、結婚前に突然おまえは本当はユダヤ教徒で本名も異なる、明日からは正しいユダヤ人として夫に従って生きなさいと親に言われたり大変だ。2021/07/15

Ryuko

30
17世紀のアムステルダム。砂糖の取引で大損したポルトガル系ユダヤ人ミゲルが、怪しげな未亡人に誘われ、コーヒーの取引で起死回生を図る。いろいろな人たちの思惑が絡み、誰が味方なのかわからない。 プロポーズへのハナの返事がいい。2018/05/24

ken_sakura

27
普通。舞台は1659年オランダのアムステルダム。主人公ミゲル・リエンゾはリスボン生まれのユダヤ人。物語は砂糖市場で大損したミゲルが魅力的なオランダ人未亡人ヘールトロイドに珍品、悪魔の小便、コーヒーを紹介されて始まり(^o^)/社会に新聞は無し、取引市場、先物取引、株式会社、有限会社有り。誰かの得は誰かの損。全員嘘つき(^^;)当時のコーヒー、商取引、風俗道徳倫理等面白い。物語に沢山の調査が感じられて楽しい。人物にもっと魅力があるとなあ、と少し不満。ミゲルとハナのやりとりは良かった。おもしろ本棚の先輩に感謝2018/09/24

KAZOO

15
当時のオランダの情景が浮かんできます。オランダというのは相場の本場なのですね。チューリップの球根から始まって砂糖、コーヒーとそれだけ全世界の物産の交流の中心地だったのでしょうね。読んでいて何かレンブラントの描く世界を思い起こしました。2014/02/04

タカオ

9
珈琲好きには、こんな話もおもしろい。舞台は17世紀のアムステルダム。当時のアムステルダムは、世界の商業の中心地。様々な国の者たちが、株式・商品・先物その他、先進的な取引を活発に行なっていた。主人公ミゲルは、友人である未亡人と手を組んで、ヨーロッパでは未知なる飲み物である コーヒー市場の独占を狙う。アムステルダムは、ユダヤ教徒やキリスト教徒、オランダ人やポルトガル人、その他大勢の外国人が同居する街。誰が敵で誰が味方か、疑心暗鬼と駆け引きはおもしろい。もう少し売れててもよさそうなのに、本屋にないのが不思議。2016/11/21

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