内容説明
カストロ主義を信奉する相場アナリストのランダは、かつての戦友で大企業の副社長を務めるアレナスの誘いに応じ、メキシコで砂糖の先物取引に乗り出した。アメリカの経済封鎖に困窮する祖国キューバを救うという理想に燃えるランダ。だが、その裏には、私欲にまみれたアレナスらの陰謀が渦巻いていた!ベールに包まれたキューバの現状を抉り出し、窮状を打開しようともがく男の悲哀を描いたキューバン・ノワールの秀作。
著者等紹介
ラトゥール,ホセ[ラトゥール,ホセ][Latour,Jos´e]
1940年、ハバナ生まれ。アメリカの作家に影響を受け、キューバ財務省にアナリストとして勤務しながら、ミステリを執筆。1990年、フルタイムの作家となる。『追放者』(1999)は著者の7作目で、はじめて英語で発表した作品であり、アメリカ探偵作家クラブ(MWA)賞最優秀ペイパーバック賞とアンソニー賞最優秀ペイパーバック賞にノミネートされた
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