ハヤカワ・ミステリ文庫<br> リスボンの小さな死〈下〉

ハヤカワ・ミステリ文庫
リスボンの小さな死〈下〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 391p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784151720024
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

コエーリョたちの捜査により、殺された少女の奔放な男性関係が明らかになる。犯人はその男たちの中にいるのか?ある目撃証言を得て捜査は大きく進展し始めた。やがてフェルゼンとその関係者の刻んだ歴史が現在の少女殺害事件と交差する時、事件は予想もしない展開をみせた…少女殺害の謎とその背後にひそむ真実を、半世紀にわたる壮大なスケールで描いた注目の話題作。英国推理作家協会賞ゴールド・ダガー賞受賞作。

著者等紹介

ウィルスン,ロバート[Wilson,Robert]
1957年生まれ。オックスフォード大学卒業後、アフリカで海運、広告、貿易等の仕事に携わるかたわら、アジア、アフリカ、アメリカ各地を旅してまわった。’94年にそれまでの旅の経験をもとにガイドブックを著わす。その後’95年から毎年小説を発表し、5作目にあたる本書で、’99年に英国推理作家協会賞ゴールド・ダガー賞を受賞した。現在ポルトガルの小村レドンドに居を構え、執筆活動を続けている
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

miri

55
上巻より。90年代のリスボンで殺された15歳のカタリーナの捜査を続けるコエーリョは、聞き込みを続け少女の最期の足取りを掴むが上層部から横槍が入る。戦時下の物語とリスボンの少女の死が繋がりカタルシスを得る様は圧巻。世代を超え殺人者を醸成していく人物描写、一つの波が引き起こした結果の陰鬱さ。現代でいう『ミレニアム』に構成が似ているが、こちらの方が重いテーマを扱っていて緻密。下巻は一気読み、非常に面白かった。2019/11/13

チェス

3
上手いこと繋がっている。思ったより面白かったので満足です。2023/07/03

hakodadi

3
後半の謎解きは迫真。リスボンの通りや街の名が随所で物語の背景に極めて効果的に現れるのも楽しい。さすがに観光ガイド代わりというわけにはいかないが、欧州の現代史の中でポルトガルが果たした役割と暗部がこの物語に通底する。リスボンに旅行経験ある人には多分、映画的な楽しみも加わる。ベルリン時代の政商フェルゼン、そしてリスボンの中年刑事コエーリョの人物描写も素晴らしい。2013/03/21

Panja Morimoto

2
下巻の後半で一気にすべての伏線がつながり意外なエンディングへ・2023/12/09

Fumie Ono

1
最初に読んだときはポルトガルの歴史やリスボンの地形がよくわからなかったが、その後旅行し街の情景がある程度わかるので再読。第二次世界大戦中のナチス・ドイツとリスボンは金属タングステンによって結ばれる。そして1990年代のリスボン、2つの時代を往来しながら物語は進む。半世紀前の狂気に満ちたヨーロッパの戦禍の深さをあらためて感じた。2013/09/08

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