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ハヤカワ演劇文庫
ハロルド・ピンター〈3〉灰から灰へ/失われた時を求めて ほか

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  • サイズ 文庫判/ページ数 329p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784151400254
  • NDC分類 932
  • Cコード C0197

内容説明

ホロコーストの記憶に苛まれる女。その悪夢はどこまで真実なのか。彼女を問い質す男の真意はどこにあるのか…『灰から灰へ』。二十世紀文学の最高傑作を、斬新な手法で脚色した『失われた時を求めて』。著者最後の劇作『それはそれとして』他。現代世界を覆う「巨大な嘘の綴れ織り」に、詩性煌めく劇の言葉は屹然と対峙する。本国に先駆け書籍化する二篇を含む、英国演劇界不世出の鬼才による珠玉の六篇を収録。

著者等紹介

ピンター,ハロルド[ピンター,ハロルド][Pinter,Harold]
1930年、ロンドン生まれ。俳優としてキャリアをスタートし、57年、処女戯曲『部屋』で劇作家に転身。『管理人』(59)で注目を集め、その後『帰郷』(64)などの作品で地位を確立。追いつめられた人間をめぐる不条理を、恐怖とユーモアのうちに描く独特の作風は、その名を冠して“ピンタレスク”と呼ばれる。『景気づけに一杯』(84)以降は政治色の強い作品を次々と発表。ラジオ・テレビドラマ、映画の世界でも活躍、人権活動家としても著名で、イラク戦争開戦時にも積極的な反戦活動を展開した

喜志哲雄[キシテツオ]
1935年生、京都大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

syaori

67
ホロコーストの記憶を語る女性との対話『灰から灰へ』、同名小説を戯曲にした『失われた時を求めて』のほか、サッチャリズムにより出現した富裕層を風刺した『祝宴』、人間の抑圧を素描するような『記者会見』『声』を収録。個人的な嗜好もあり『失われた時』の印象が強いです。作者は、登場人物たちの行動や台詞から、本音と建て前、嘘や欺瞞が絡み合う「人間というものの複雑な謎」を主人公が失い見出す時と絡めて描いていて、「人間の言葉遣いの奇妙さへの関心」を持ち続けた作者らしいアプローチの仕方で眺め直す『失われた時』を堪能しました。2022/05/19

Vakira

32
コボさんのエッセイから劇作家ハロルド・ピンターを知り、これはハロルド・ピンター戯曲コレクションの3巻目。「灰から灰へ」「祝宴」「失われた時を求めて」「記者会見」「声」「それはそれとして」の6編収録。初めて読んだ時は戯曲の面白さを堪能したが今回は慣れてしまって前回ほどの面白さは感じなかったかな~ 「失われた時を求めて」ってプルーストの長編の戯曲化だ。やはり他の作品に比べるとかなり長い。「失われた時を求めて」の背景、登場人物、どんな話なのかだいたい判った。これを読んで本家の本は読んだことにする。2019/07/02

hiroizm

25
現代演劇だからシュールかつ難解と思っていたが、比較的わかりやすかった。何らかの出来事で心を病んだ人物との対話を描いた「灰から灰へ」、洒落たレストランに集う成功者風の人々の虚栄、傲慢さを描いた群像劇の「祝宴」はふつうに面白い。しかしプルーストの原作の「失われた時を求めて」は原作未読、登場人物多数、脚本だけでの全体像把握はさすがに難しかった。でもこういう話だったのか!とちょっとびっくり。できれば原作読んで比較分析したいもの。スケッチ的な「記者会見」「声」「それはそれとして」の超短い戯曲も味わいがあった。 2021/11/12

イシザル

11
「失われた時を…」は当然時系列がどんどんフラッシュバックする。原作の伏線を回収しながらどんどんフラッシュバックする。不粋なマドレーヌなんか出さない。マドレーヌを連想するシーンを出さずに原作のイメージを壊さず「時」を表現する。鬼才の力量が半端ない。2019/12/06

おとむらい

0
1~3読了。解説を読まなければ、書かれた意図と時代背景が分からなくて何が何やらの作品が2には多かったですが、月の光という作品が入っていて、それは正解がないタイプの作品なんですが良かったです。不条理と不気味さあと分からなさが惹きつけられます、それを立ち上げるための言葉が凄かったんだと・・・おもいます。失われた時を求めて面白かったんですが、これで原作を読んだ気にしたいと思いました、イエーイ!2017/08/23

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