内容説明
その正義感ゆえに炭鉱町の宣教師職を追われ、絵画の道に救いを見出した男ゴッホ。弟テオの献身的な支援のもと、パリでロートレックやベルナールらに触発され画家修行に勤しむが、世界と己の溝は深まるばかり。敬愛するゴーガンとの共同生活の果てに彼が辿りついた境地とは…。孤高の天才画家が駆けぬけた炎のごとき生涯を圧倒的な筆致で描き出す、日本演劇史に燦然と輝く巨星の代表作。読売文学賞受賞。
著者等紹介
三好十郎[ミヨシジュウロウ]
1902年、佐賀市生まれ。劇作家・詩人。複雑な家庭事情により孤児として少年期を過ごし、苦学して佐賀中学校を卒業。その後上京し、早稲田大学文学部に進学。在学中の24年、「早稲田文學」に『雨夜三曲』など詩5篇を発表、詩人としてデビュー。卒業後、28年「左翼藝術」に処女戯曲『首を切るのは誰だ』を発表。続けて同年、『疵だらけのお秋』を全日本無産者芸術連盟(ナップ)の機関紙「戦旗」に連載、プロレタリア劇作家として脚光を浴びるが、マルクシズムに疑問を抱き、34年の『斬られの仙太』で転向問題を提起。その後PCL(現・東宝)文芸部に4年間在職、映画シナリオ執筆に携わる。戦時中も劇作を発表し続け、終戦までに『浮標』『獅子』などを発表。戦後の『廃墟』『猿の図』『その人を知らず』『胎内』は〈戦後4部作〉と称される。51年、劇団民藝の求めに応じて『炎の人』を執筆、同作は51年中の初演・再演併せて演劇史上空前の観客動員数10万人を記録した。翌年『炎の人』その他で第3回読売文学賞を受賞。57年『水仙と木魚』が日本初のテレビドラマとしてNHKにて放映。58年死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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