内容説明
家賃支払いを迫られ、南米に所有する農園から送金があるとうそぶく女。上流気取りとは裏腹に部屋に転がる物は…「しらみとり夫人」。年に似合わぬ濃い化粧の少女。人気者だった亡姉の服も知り合いも継いで幸せだというが…「財産没収」。入院を勧められた中年娼婦が、行き先を恐れて助けを求める相手は…「バーサよりよろしく」など七篇収録。過酷な現実と理想の狭間で悩む人間の孤独と哀しみを描く名匠の一幕劇集。
著者等紹介
ウィリアムズ,テネシー[ウィリアムズ,テネシー][Williams,Tennessee]
1911年ミシシッピ州生まれ。二十世紀最高の劇作家の一人。本名トマス・ラニア・ウィリアムズ三世。ミズーリ大学、ワシントン大学、アイオワ大学などで学ぶ。様々な職を経て、44年、作家業に専念する。『欲望という名の電車』(1948)、『熱いトタン屋根の猫』(1955)でピュリッツァー賞を二度受賞、この二作と『ガラスの動物園』(1945)、『イグアナの夜』(1961)で四度のニューヨーク劇評家協会賞を受賞、『バラの刺青』(1952)でトニー賞を受賞するなど受賞歴多数。作品の舞台にもよく取り上げたニューオーリンズのフレンチ・クォーターで長年暮らした。三度来日し、三島由紀夫らと親交を持った。1983年没
鳴海四郎[ナルミシロウ]
1917年生、東京商科大学卒、英米文学翻訳家。2004年10月没
倉橋健[クラハシタケシ]
1919年生、早稲田大学文学部英文科卒、早稲田大学教授、演劇博物館館長を歴任。2000年5月没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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