ハヤカワepi文庫<br> 越境

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ハヤカワepi文庫
越境

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  • サイズ 文庫判/ページ数 675p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784151200564
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

十六歳のビリーは、家畜を襲っていた牝狼を罠で捕らえた。いまや近隣で狼は珍しく、メキシコから越境してきたに違いない。父の指示には反するものの、彼は傷つきながらも気高い狼を故郷の山に帰してやりたいとの強い衝動を感じた。そして彼は、家族には何も告げずに、牝狼を連れて不法に国境を越えてしまう。長い旅路の果てに底なしの哀しみが待ち受けているとも知らず―孤高の巨匠が描き上げる、美しく残酷な青春小説。

著者等紹介

マッカーシー,コーマック[マッカーシー,コーマック][McCarthy,Cormac]
1933年、ロードアイランド生まれ。大学を中退すると、1953年に空軍に入隊し四年間の従軍を経験。その後作家に転じ着々と評価を高め、「国境三部作」の第一作となる第六長篇『すべての美しい馬』(1992)(ハヤカワepi文庫)で全米図書賞、全米批評家協会賞をダブル受賞した。その後、三部作の続篇となる『越境』(1994)『平原の町』(1998)を発表。第九長篇『血と暴力の国』(2005)を原作とした映画『ノーカントリー』は、2008年アカデミー賞最優秀作品賞を受賞した

黒原敏行[クロハラトシユキ]
1957年生、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

408
ニューメキシコの辺境に生まれ育ったビリー。彼は16歳から20歳にかけて3度メキシコとの国境を越える。一度は狼と、次には弟と、そして最後は一人で。メキシコはさらに荒涼とした地ではあるが、風土や言語の上からの隔たりはそれほど大きくはない。いずれの時にもビリーはいとも簡単に越境してゆくし、彼も弟のボイドもスペイン語に不自由してはいない。しかし、越えた先はやはり異境だ。意志の疎通がなされる時もあれば、全く通じることなく暴力的な解決がはかられることもある。読者の目にはビリーは圧倒的なまでに孤独な存在に映る。⇒2020/12/20

市太郎

56
部分的に読み返しただけだが、今月読んだ本があまりに少ないのでここらで登録。何度も繰り返し読みたくなる本ってあまり無かったのだが読メを始めてからはありすぎて困っている。そんな中でこれは読メを始める前から時々読み返したくなる本。確かに作者の言葉は少し色あせてきたような気がしないでもないのですがそれでも心にズドンとくる感覚は今でも同じ。哲学的で何度読んでも意味がわからなかったり、やけに言い回しがまどろっこしかったりもするのですが、僕はその文章が大好きです。良かったら皆さんの「繰り返し本」も教えてください(笑)2014/10/27

えりか

51
あぁ、やっぱりマッカーシーが好き。この辛い話の中に輝くかっこよさがある。廃墟と化した教会で孤独に生きる男も、盲目の男も、そしビリーも、全ての者が愛や光や世界など、大切なものを失いながらも、懸命に生きている。哀しみを受け入れて生きている。生かされている。哀しみを経験して、自分と世界を見つめている。自分と世界の在り方を見つめている。ニーニュがやられた時は、どうかもうこれ以上ビリーから何も奪わないでと願わずにいられなかったし、ラストはビリーの男泣きと一緒に涙を流してしまった。ずしんと胸に重たく響く物語だ。2018/07/02

ヘラジカ

50
最新作の刊行に備えて、代表作をどれか読み直そうと思い手に取った。初読時には心に余裕がなかったのもあって感想も書けず、あまり味わえなかったこちらの作品を再読。数多の試練が待ち受ける過酷な通過儀礼の旅。暴力に支配された厳しくも美しい荒野、老人たちが語る冷徹で無慈悲な逸話、そこに少年たちの童心と純真が絶妙に混ざり合って、荘厳な神話世界を作り上げている。『ブラッド・メリディアン』の陰に隠れてしまっているが、この作品も相当な傑作だ。現代アメリカ文学必読の一冊である。2023/01/16

Mishima

42
マッカーシーの物語に引用符はいらない。言葉は交わるための一つの方法でしかないから。我々は言葉がなくとも感知するのだ、本来。冒頭から語られる狼と少年の交接から誘発されるエクスタシーの筆力に息をつめた。野生の血が、少年への信により凌駕される瞬間の描写は忘我の境地に達し心がふるえる。狼に導かれ放浪の旅人となる17才のビリー。遍歴は過酷である。越境とは、国を越え、自我を越え、目に見えるものを越えることであり、野生の本能を呼び覚ますことであった。理が勝ったビリーを諦念であるとはくくれず、未だ考察中。2017/02/12

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