内容説明
天才的な泥棒ドートマンダーは盗みに入った大邸宅で、不運にも邸の主人に捕まってしまった。しかも、同居人のメイからもらった大切な指輪まで奪われるはめに。プロの意地を賭け、彼は仲間たちとともに指輪奪還に向かう。が、仲間たちは指輪のついでに大金を盗み出すことを計画し、事態は大混乱に―オールスター・キャストで贈る爆笑につぐ爆笑の話題作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ずっきん
63
指輪を奪われたドートマンダーが、その屈辱を晴らさんかと奮闘する姿が……たまらん! 指輪はいっこうに戻らないのに、なぜか懐はどんどんあったかくなり、怒りだけはヒートアップしていくのが、もー笑える。ウォーターゲートを知らない、ヴェガスで浮きまくるドートマンダーが大好きだ。ぶっきらぼうで笑わせる文のセンスもいい。「悪党パーカー/人狩」を読んだばかりなので、そのギャップと振り幅のデカさに感動すら覚えるなあ。シリーズ調べたら、原題見ただけで笑えるんだもん、次に進むか、未読に戻るか悩ましいとこ。2018/11/28
Panzer Leader
52
「第113回海外作品読書会&ドナルド・E・ウェストレイク誕生日読書会’18」嵌めた方が不幸になる指輪を巡ってドートマンダーと大富豪の攻防。肝心の指輪は取り返せないが段々と懐が暖かくなって行くのが可笑しい。最後は大富豪が誘い込んだラスベガスへオールスターとも言える仲間たちを引き連れて乗り込む。しかし全然関係ないタクシーの運ちゃんやウェイトレスからも指摘されるほどラスベガスでは浮きまくるドートマンダーは果たして目的を遂げらるのか。楽しく読んできたこのシリーズ、翻訳されている未読本はこれが最後で寂しいなあ。2018/07/20
しゃお
22
〈ドートマンダー〉シリーズ再読キャンペーン8作目。留守と思って入った大富豪フェアバンクス宅で、その相手に捕まっただけでなく恋人のメイからもらった指輪を盗まれたドートマンダー。怒りに燃え奪い返さんとするも失敗するたびに懐が温かくなっていく様が可笑しw これまで登場したキャラクター総出でラスヴェガスに乗り込んでの大計画の行方は?!いつも通り不運は不運でも、今回の不運は一味違って幸運をもたらすもの。ケルプのドジっぷりも無いですし、最終的にはまさに大団円でみんながハッピーといえるラストも楽しかったです。2025/04/05
bapaksejahtera
9
シリーズ邦訳作品中では第8作目。4作続けて読んだ所で3作飛ばして読了。主人公とその仲間たち勢揃いでしかも太い相手から散々にカネを奪い最後に奴を痛めつけて終わる。よってこれで大団円と思ったが、もう一作楽しめるようだ。ドートマンダーはある大金持ちのうちに空き巣に入るがそこには思いがけず当人がいて逆に銃を突きつけられ捕まってしまう。駆けつけてきた警察の目の前で主人公は愛人から貰った指輪を逆に相手に奪われる。ここから小説では彼の指輪奪還行が始まる。登場人物の本筋から外れる饒舌が冗長と思えるが、まずは手慣れた佳作。2021/09/30
J・P・フリーマン
4
資産家の家に忍び込んだドートマンダーは捕まった挙句、メイからプレゼントされた指輪を奪われてしまった。怒りに燃えるドートマンダーがその指輪を取り戻す話。シリーズでは珍しい運のいいドートマンダーが見れます。2017/09/12