内容説明
テネシー州の小さな町で、元新聞記者の老婦人ヘンリー・Oは思わぬ事件に巻き込まれた。友人の甥が、妻殺しの容疑で逮捕されたのだ。彼はヘンリー・Oに自分が無実だと訴えていた。真相を探るべく彼女は調査を始め、美しい町の複雑な人間関係がしだいに明らかになっていくが、やがて第二の殺人が!アガサ賞受賞作『死者の島』に続く人気シリーズ第二弾。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
セウテス
65
【ヘンリー・Oシリーズ】第2弾。元新聞記者の老婦人ヘンリー・Oは、病気の友人を見舞うが、友人の甥子が彼の妻の殺人容疑で逮捕されてしまう。真相を探るべく調査に乗り出すヘンリーだが、やがて街のいびつな人間関係が見えてくる。本作は、ヘンリーの「わたしは」と言う語りで始まるハードボイルド調で、彼女自身も犯罪の中に居るサスペンスの緊張感が程好い。彼女の心の中の声、頭の中の推理の組み立てや手順が解ることが、自分が推理するのに本当に役立つ。最後の犯人とのクライマックスに腹立つ犯人が描かれるが、因果応報の結末にすっきり。2021/10/12
lanikai
6
ヘンリー・Oシリーズを3冊読んで、これが一番好きかも。今回もお金持ちの素敵なお家の描写がよく出てくる、平和でこぎれいな街が舞台。活動的でリッチな女性が殺され、容疑者の範囲はある程度絞られている。一人一人をじっくり観察していく元新聞記者らしい推理で犯人を探していくが、それぞれに色々な事情があってみんな怪しい中、また殺人が起きてしまい...とクライマックスに突入。犯人がわかってみれば、確かにこの人だよね、と納得なのだけど。今後のシリーズは犯罪ノンフィクションの形式となっていくのか?2020/05/03
うたまる
1
ヘンリー・O好きなんです。憧れの老婦人。なれないけど。2008/08/04