ハヤカワ・ミステリ文庫<br> ゼロの誘い

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ハヤカワ・ミステリ文庫
ゼロの誘い

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  • サイズ 文庫判/ページ数 538p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784150796082
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

ぼくは自殺しそうな気がする。守ってほしい…ランディーと名乗る若者はバークに訴えた。彼の周囲で知り合いの若者が次々と自殺し、異常な事態に怯えたランディーは、母親の知人であるバークを頼ってきたという。死んだ若者たちの親から話を聞くうち、彼らが同じ精神科医の診療を受けていた事実が判明する。その背後には、残忍かつ非情な秘密が!心に癒せぬ傷を抱えたアウトロー探偵バークの苦闘。シリーズ第二期開幕。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ずっきん

74
一貫して児童虐待を扱うこのシリーズだが、今回は死に吸い寄せられそうなバークの回生と、少年ランディの成長譚がメイン。『サクリファイス』を経た探偵バークシリーズの第二部開幕というべきか。ヒロインファンシーはエロチカ全開のドムだけど、バークにかかるとえらいこと可愛い。ブルーベルを思い出すじゃないか。ヴァクスのヒロインはみんないいなあ。90年代の作品でも安心して読める。2022/04/16

GAKU

49
悪徳探偵バークシリーズ第7作。好きなシリーズだが、今作はちょっと物足りなかったかな。2018/08/24

くたくた

45
ゼロは死。ゼロ地点は自殺するときに魂が落ちていく場所。狩りに子どもを巻き込んで殺してしまったバークの精神は、それ以来死に近いところにいる。そんなとき、身辺で起こる連続自殺に怖れを抱いた若者ランディがバークに助けを求める。バークは真相を探るためにコネティカットに向かうが、そこで出会ったファンシイとチャームは奇妙な関係の双子の姉妹だった。ランディやファンシイを助ける過程で、バークも次第に力強さを取り戻していく。人は他者のために無心に行動することによってでしか癒やされないし、救われない。そんな真理を感じる一冊。2021/08/15

daiyuuki

15
今回の敵は、精神科医の裏で自殺を誘発する薬を使った人体実験を繰り返す精神科医とチャームというサイコパスの女性。調教されたがっている心理あるいは相手の弱みを利用してコントロールすることに長けたチャームと女王様を商売しているファンシーの対称的なヒロインの魅力、ひ弱なランディに一人前の男のあり方をバークが手解きする父性的な交流、肉親による虐待などの条件付けのせいで歪んだ内面からの再生にストーリーの力点を置いた第2シリーズ第1作。2016/03/31

タナー

4
自分は自殺しそうな気がする。守って欲しい....その少年ランディーはバークに訴えた。ランディーの周辺で相次ぐ若者たちの自殺。バークは死んだ若者たちの親から話を聞くうち、彼らが同じ精神科医の診療を受けていた事実をつかむ。その背後に隠された秘密とは...!? この作品は単行本で刊行されてすぐに読んでいるが、当時は今ひとつピンとこなかった。久々に再読してみて、なるほど、そういうことだったのか!という感じもあった。このシリーズの作品はどれもページ数が多いのだが、非常に読み易い。他の作品もまた読むことになるだろう。2016/03/04

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